2014年1月25日のブックマーク (7件)

  • 『黄色い部屋はいかに改装されたか?増補版』(都筑道夫)の感想(9レビュー) - ブクログ

    晶文社版を読んだばかりなので増補部分を中心に読む。 トリックよりロジック重視という著者の主張は、書に関係なく、有栖川有栖の作家アリスシリーズを読むうちに自分も思い至っていた。鬼面 人を威すトリックは不要で、綿密に組み立てられた犯罪計画のわずかな疎漏を、探偵がロジカルに解き明かしてゆけば、読み応えのあるミステリが成立する。 法月綸太郎による解説の「トリック小説の不自然さを自覚したきっかけが、少年向けの挑戦状ミステリ『蜃気楼博士』だった」。そんなくだりがあったっけ? 気になって最初から跳ばし読み、ようやく見つける。「そもそもは、三年ばかり前、中学生向けの雑誌に、推理小説を連載したことに原因しているのです」。ここだ。 都筑道夫のジュブナイルといえば『妖怪紳士』が後で考えればクートゥルー神話だったり、子ども相手でも手を抜いていない。『蜃気楼博士』も面白いのだろう。

    『黄色い部屋はいかに改装されたか?増補版』(都筑道夫)の感想(9レビュー) - ブクログ
    arendt85
    arendt85 2014/01/25
    【本棚登録】『黄色い部屋はいかに改装されたか?増補版』都筑 道夫
  • 『殺す・集める・読む―推理小説特殊講義 (創元ライブラリ) (創元ライブラリ L た 1-1)』(高山宏)の感想(11レビュー) - ブクログ

    推理小説の生まれた時代背景や、同世代の作家、など私の思いつく文化的背景などで収まらず様々な視点から推理小説を著者の視点で語っている。 今まで読んできたとは一線を画する。今まで高山宏さんのと出会わなかったことは、とても残念なことだ。これからの人生をより豊かにしてくれる著者に出会えたことを素直に喜びたい。 著者自身が「博覧強記の学魔の異名をとる」という自身の紹介記事をことのほか気に入っているようなので仕方がないが、とにかく出てくるは出てくるは。見たことも聞いたこともないの名前が次から次へと繰り出される。俗にいう「高山ワールド」の信奉者ならともかく。初心者には敷居の高いこと、天狗様御用達の高下駄を履いても、跨ぎ越すことは覚束ない。そうは言っても、上から目線で語りだされる「講義」そのものは、独特の講釈口調でなかなかに魅力的。 まずは冒頭に掲げられた表題作「殺す・集める・読む」を読めばいい。

    『殺す・集める・読む―推理小説特殊講義 (創元ライブラリ) (創元ライブラリ L た 1-1)』(高山宏)の感想(11レビュー) - ブクログ
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    arendt85 2014/01/25
    【本棚登録】『殺す・集める・読む―推理小説特殊講義 (創元ライブラリ)』高山 宏
  • 『大いなる眠り (創元推理文庫 131-1)』(レイモンド・チャンドラー)の感想(41レビュー) - ブクログ

    ドラちゃんの長編はほぼすべて目を通しているんだけど、この処女作だけは何となく今まで読みそびれてた(>_<) 他の作品どうよう、もちろん作もカチカチのハードボイルド( ´ ▽ ` )ノ カッコキメキメ( ´ ▽ ` )ノ 死の床の将軍( ´ ▽ ` )ノ イカレポンチの娘ふたり( ´ ▽ ` )ノ キザなゆすり屋に、エロ貸しに、その他もろもろ( ´ ▽ ` )ノ あんまりキャラや設定が強烈過ぎて、ストーリーがさっぱり記憶に残らない(>_<) 「さらば愛しき人よ」なんか、5回か6回読んでるはずなのに大鹿マロイ以外なにもおぼえてない(>_<) 作もおなじことになりそう(>_<) タイトルがまたすごいよね( ´ ▽ ` )ノ 「大いなる眠り」( ´ ▽ ` )ノ 結局いちども登場しなかったキャラの死を、ここまで大仰にタイトリングした小説が、他にあるだろうか( ´ ▽ ` )ノ しかしまあ、

    『大いなる眠り (創元推理文庫 131-1)』(レイモンド・チャンドラー)の感想(41レビュー) - ブクログ
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    arendt85 2014/01/25
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  • 『女優志願 (講談社文庫 は 29-5)』(デイヴィッド・ハンドラー)の感想(4レビュー) - ブクログ

    ホーギーシリーズの第五弾である。主人公がゴーストライターで有名人の自伝のゴーストとなりその周りで事件が起こる。この展開は毎度のことだが、飽きずに読むことができる。それはセリフの言い回しが鋭く、シニカルであり、物語に引き込まれて、楽しめるからである。 英語の題名を日語訳すると「成長しなかった少年」だが、日語の題名は「女優志願」であり、なぜこんなにも題名が変わってしまったのかなと思った。読み終えると女優志願という題名に納得した。主人公がゴーストをやった自伝として見るか、ミステリー小説として見るか、どの視点から物語を見るかによって題名が変わったのかなと思った。

    『女優志願 (講談社文庫 は 29-5)』(デイヴィッド・ハンドラー)の感想(4レビュー) - ブクログ
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    arendt85 2014/01/25
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  • 『心の鏡 (ダニエル・キイス文庫 8)』(ダニエル・キイス)の感想(19レビュー) - ブクログ

    2014年9月29日読了。中篇「アルジャーノンに花束を」を含む、ダニエル・キイスの日編集版の短編集。「アルジャーノン」を読みたくて・相方に読ませたくて再読したが、またしても涙。やはり長編よりもこの中篇のスピード感と読後の切なさがたまらない・・・。チャーリイが工場を再び訪れるシーンは思い出しただけでも泣ける。表題作や「エルモにおまかせ」など他の作品も、手堅く作ったSFという感じで普通に読めた。

    『心の鏡 (ダニエル・キイス文庫 8)』(ダニエル・キイス)の感想(19レビュー) - ブクログ
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    arendt85 2014/01/25
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  • 『新装版 推定無罪 (下) (文春文庫) (文春文庫 ト 1-12)』(スコット・トゥロー)の感想(20レビュー) - ブクログ

    下巻です。 主人公・サビッチさんは、エリートの検事補なのに、殺人罪に問われます。 それも、同僚の美女検事補を殺した、という…。 関係はあったんですが、殺しては無い。 冤罪です。 成程、法廷場面は圧巻に面白いと思いました。 検察と弁護側のやりとり、その心理や裏付け。 作家さんは現役の法律家なので、無論詳しい訳です。 けれども、書いてあることがどこまでリアルなのかは判りません。けど、リアルっぽく楽しめます。 そして、家庭人でもある主人公が、有罪になった場合の恐怖を強く植え付けつつ。 裁判は一進一退、と言いながら、 以降ネタバレですが 被告=主人公=つまり弁護側 が勝訴します。 その逆転劇的な法廷でのやりとりは、 事前に「負けた場合の陰惨さ」を心情描写で売っている分だけ、痛快な気分。 そして、その娯楽性だけではなくて、やはりこの小説は、現代アメリカ文学らしく、 「現代アメリカの貧しい側面、退廃し

    『新装版 推定無罪 (下) (文春文庫) (文春文庫 ト 1-12)』(スコット・トゥロー)の感想(20レビュー) - ブクログ
    arendt85
    arendt85 2014/01/25
    【本棚登録】『推定無罪 〈新装版〉 下 (文春文庫)』スコット トゥロー
  • 『新装版 推定無罪 (上) (文春文庫) (文春文庫 ト 1-11)』(スコット・トゥロー)の感想(24レビュー) - ブクログ

    時折、海外ミステリーを読みます。 そんなに詳しくないので、適当に有名なものを。 という訳で、スコット・トゥローさんという人の書いた「推定無罪」。まずは上巻。 元検事補で弁護士さんなんですね。作者が。そりゃ法廷については詳しいはずです。 「法廷もの」の不滅の名作だそうです。1987年にアメリカで出た小説。 地方の州が舞台みたいで、そこの検事補さんが主人公。一人称小説です。 どうやらアメリカのそういう職業では、検事補とか検事とかっていうのは、政治家の類なんですね。 選挙とかでボスが選ばれる。 でも同時に、警察を指揮して、捜査にあたって、法廷で活躍します。 主人公のラスティーさんは40代な感じ。男性。既婚。男の子が1人います。 で、ボスが選挙で負けそうだ。 というちょっと不安な時期に、同僚/後輩のセクシーな30代(40代?)女性と不倫の情事に溺れちゃう。 この女性がセクシーで野心家の設定。ちなみ

    『新装版 推定無罪 (上) (文春文庫) (文春文庫 ト 1-11)』(スコット・トゥロー)の感想(24レビュー) - ブクログ
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    arendt85 2014/01/25
    【本棚登録】『推定無罪 〈新装版〉 上 (文春文庫)』スコット トゥロー