石川雅之『もやしもん』 短い期間だったが、大学に入ってすぐにぼくは自治寮で暮らした。 部屋がまだ割り振れぬというので、大部屋で雑魚寝をさせられていると、夜中いきなり上回生(上級生)が大量に入ってきて酒をのみだす。まだ入学式前、寮に来て1~2日の新入生を肴に、である。 ことし大学8回生という童顔の男が、新入生相手に大ぼらを吹き出したかと思うと、威勢のいい新入生がそれに喰ってかかる。 やがて酒に酔った寮生数人がいきなり部屋の外で「インタナショナル」を放歌しだす。 いざたたかわん いざ ふるいたて いざ ああ インタナショナル われらがもの 「俺も共産主義者なんですよ」などと、ぼくの横の見ず知らずの新入生が告白。向こう側で「おれはアナキスト」「私は民族派だ」というやつが出たかとおもえば、負けじとぼくも「俺もコミュニストです」などと修学旅行の夜ならぬバカな“告白ごっこ”を開始した。 初日の夜からこ
吸血鬼(バンパイア)ハンターD (ソノラマ文庫 (225)) 作者: 菊地秀行,天野喜孝出版社/メーカー: 朝日ソノラマ発売日: 1983/01メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 28回この商品を含むブログ (26件) を見る いまではほとんど挿絵の仕事を引き受けなくなったようだが、僕たちの世代でファンタジー/ライトノベル系の小説を読んできた人間にとって、天野喜孝は非常に重要な存在だと思う。 僕などは、「ファイナルファンタジー」→「ソード・ワールド」→「アルスラーン戦記」→「吸血鬼ハンター」→「グイン・サーガ」→「エルリック・サーガ」とおもいきり天野繋がりで小説を読んできた(FFは違うけど)。 その前は「ロードス島戦記」とか「フォーチュン・クエスト」とか、ライトノベルの代表作を読んでいたんだけれど、小学生高学年になるとすこし背伸びをしたくなる。そこで、紀伊国屋で「アルスラーン戦記」を
■ジョージ先生(1コマ目左)に説教垂れてたと思ったら、突然道行く女を金で買おうとする毒薬。この脈絡のなさ、むちゃくちゃさ加減はジョージ先生ならでは(257ページ) その後も、「わたしは妻を殺した」などと独白したりしながら、ジョージ先生がいかに酒を呑みまくり、女に溺れているかが延々と描かれていく。仕事なんざそっちのけで夜の街に繰り出し、酔っ払っては女にハマる。その年季の入った、ビッグなオヤジならではの無軌道っぷりには呆れ返るばかり。 そして後半はさらにすごくなっていく。最初は「実録」とかいってたくせに、漫画内にデロリンマンや銭ゲバといった、自作のキャラクターたちが登場し始め、ジョージ先生は彼らと問答を繰り広げていくのだ。中でもすごいのが「オリはだりなんだよう!」の名セリフで有名な名物キャラ毒薬仁太郎。ジョージ先生に説教をかますかと思えば、その途中で突如女をひっかけ、コトが終わると何事もなかっ
http://blog.livedoor.jp/yuri_amagasa/archives/30503809.html (百合な日々 :: 雨傘さん) こちらで絶賛されていたので,玄鉄絢(くろがね・けん)『少女セクト』(ISBN:4877348824)を買い求めてきた。 なるほど,これは秀作です。 分類してしまうと,女学校における百合もの。収録されている7話において,それぞれにカップリングを成立させていく。そのせいで登場人物が多く,ストーリーに絡んでくる人物に限っても15人いる。そのままでは拡散していってしまいそうになるところだが,表紙に登場している二人(内藤桃子と藩田思信)をストーリーテラーとして介在させることで繋いでいる。 しかし,この設定が一読しただけでは理解しがたい。基礎知識を与えられずに『蓬莱学園』の世界に放り込まれたような――では伝わらないか。ん〜と,エロパロ同人誌に例えると,
(前回からの続きです) 「マンガ嫌韓流」の主人公は高校生、のち大学生となる男女ふたり。大学進学後、自ら極東アジア調査会というサークルに入部し、アジアの真実に目覚めるという展開です。 主人公のオニイチャンがなかなかにスゴくて、毎度黒のトレーナーであることはともかく、大学にはいって剣道を始めたという設定なのですが(大学の剣道部じゃなくて町道場ね)、外出するとき、いつも竹刀を背負っている。 異次元の日本が舞台じゃないかと疑わせるファッションセンスですが、そのままの格好で選挙会場とかファミレスにも行ってます。フツー追い出されないか。店員が遠くでこそこそささやいているのが目にうかびます。ガールフレンド注意してやれよ。 第2話と第8話では、公開ディベートが舞台です。相手は、第2話では元・同級生の在日韓国人(♂)とプロ市民。第8話では韓国のトップエリート大学生6人です。 「ゴーマニズム宣言」では、ディベ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く