誇りを失った豚は、喰われるしかない。イエスはこれを聞いて言われた。 「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」 (マルコによる福音書2章17節) 「9.11」の2日前。アフガニスタンの地で ジャーナリストを装った刺客によって暗殺 されたアハマッド・シャー・マスード氏。 本書はマスード氏と同い年であり、盟友だった 長倉洋海氏の手掛けた慟哭の手記です。 本書が刊行されたのは2002年。僕もその時に 読んだのでずいぶんと前の話になりますが、本書は その後の世界情勢を一変させたニューヨーク世界貿易 センタービルを崩落させた「9.11」こと 「アメリカ同時多発テロ事件」。 本書の主人公、アハマッド・シャー・マスード司令官は 「その日」の2日前、アフガニスタンの地で ジャーナリストを装った刺客によって「自爆テロ」に遭い、