誇りを失った豚は、喰われるしかない。イエスはこれを聞いて言われた。 「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」 (マルコによる福音書2章17節) 本書は自らの家族を救うために単身戦場に 飛び込み、ひた走る男を描いた小説です。 伊集院静先生のお父様をモデルにした この小説は、朝鮮半島との関係や国そのものが きな臭い今だからこそ一読をお勧めします。 伊集院静先生が自分の父親のことを描くのは 『海峡』(新潮文庫)三部作以来なのですが、 伊集院先生ご自身が 『これは面白い。だけど本人が面白いといった ものはあんまり面白くない。』 というようなことをおっしゃっておりました。 確かにこの小説はものすごい分量でありまして、 最初にこれを手に取って見たときには 「正直読めるんかな…。」 とさえ思いましたが、結果的には僕の「杞憂
![『お父やんとオジさん(上・下) (講談社文庫)』](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b2adc1b0ed7b100a85a950fbb2909766d9910524/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fstat.profile.ameba.jp%2Fprofile_images%2F20100803%2F12%2F42%2Fc6%2Fj%2Fo020002001280806240928.jpg)