子育て中の人がSNS(ネット交流サービス)で「子持ち様」とやゆされ、批判される現象に歯止めがかからない。少子化が進む中、1児を持つ拓殖大の佐藤一磨教授(家族の経済学)は「これから結婚や子育てを希望する人たちを萎縮させかねない」と危惧する。 「子持ち様」批判を巡る専門家へのインタビューを全3回でお届けします。 1回目 SNS、少子化、共働き 批判のわけ 2回目 歴史は繰り返す 50年前はベビーカー禁止 3回目 女性の間に分断 安藤優子さんの見方 「子持ち様」批判に三つの背景 「子持ち様」批判に関する統計はなく、「誰が誰をそう呼んでいるか」などの全体像はつかめません。しかし、多くの人の関心を集めていることは間違いなく、そこには三つの背景があると考えます。 一つ目はSNSという拡散力のある「装置」が発達したことです。ただ、ある発信が影響力を持つには共感する一定層が必要になります。それに関連するの