職員会議で挙手・採決を禁止した東京都教育委員会の06年の通知を巡り、都教委は13日、都立学校に教職員や校長の言論の自由への影響を聞いたところ、約95%が「ない」と回答、「ある」はゼロだったと発表した。都教委は「言論の自由を奪っている実態はない」とし、今後も06年の通知を維持する方針だ。 通知に対しては、都立三鷹高校(三鷹市)の土肥信雄校長(59)が「言論の自由を奪う」として撤回を求めるなど各方面から批判が出ている。 これを受けて都教委は6~9月、三鷹高を除く都立学校260校321課程に担当者を派遣し、校長・副校長から聴取した。 「言論の自由」への影響を認める学校はなかったが、「通知によって教職員が発言しなくなったか」との質問に、5校6課程が「はい」と回答。「職員会議で意見が減った。教員に自分たちでやっていく姿勢がなくなった」との意見もあった。【木村健二】