「中国の危ない食品」 周勍著、 廖建龍訳 草思社 2007年10月発行 1470円(税込み) 昨年あたりから、中国製品の安全性に関する問題が世界を騒がせている。 2006年から2007年にかけて、パナマではジエチレングリコールが混入した中国製咳止めシロップにより365人が死亡した。今年3月には、米国とカナダで中国産小麦を使用したペットフードを食べた犬と猫が、合計16匹死亡した。小麦からは殺鼠剤が検出された。今年5月には同じくパナマで、中国製歯磨きから致死量のジエチレングリコールが検出された。 7月にはカリフォルニアで、中国産ショウガから基準値以上の残留農薬が検出された。ほうれん草から農薬検出、土鍋から鉛を検出、子どもが口にする可能性のあるおもちゃから、鉛や有機化合物検出‥‥などなど、中国製品からの毒物検出は、珍しくなくなってしまった。今や世界の工場となった中国は、同時に