会社員時代にお世話になった、ある社長Xさんがめちゃくちゃカッコよかった。 当時、頭は禿げ上がった50代後半の、小太りのおっさん。 見た感じでは、風采の上がらない冴えないオヤジなのだが、仕事はとにかくできる。 歳のくせに世間の風に敏感で、新しいものを自分の事業にどんどん取り入れて、イケるとみたら、さっさと増員して、事業を拡大していく。 忙しくても、仕事は夕方の3時か4時にやめる。 あとはよろしく!と言って事務所を後にし、サウナにいく。 アブラっぽい身体や顔の皮膚から、老廃物を絞りだしたら、清潔に、パリっとなって、夜の町に出かける。 そして、同伴出勤。 夜中まで飲む。 ひっきりなしに、女の子からメールが入る。 「もてますね!」 「アホ!カネやカネ!こんなハゲブタのおっさん、若い娘が好きになるはずないやろ!」 そんなXさんに、ある時尋ねたことがある。 「そんな風に毎日女の子と飲み歩いて、奥様とか
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