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ブックマーク / honz.jp (6)

  • 『印刷という革命 ルネサンスの本と日常生活』初期近代印刷文化の興亡と万有書誌の夢 - HONZ

    ここに翻訳をお届けする『印刷という革命──ルネサンスのと日常生活』は、西欧印刷史の泰斗アンドルー・ペティグリーが満を持して2010年に世に問うた、実にスリリングな初期近代メディア文化史の傑作である。 原著で400ページを超えるその浩瀚なヴォリュームと射程の広さ、扱うトピックの目くるめく多様性にもかかわらず、原題は『ルネサンスにおける』(The Book in the Renaissance)と意外なほどシンプルで、そのややもするとぶっきらぼうにも見える骨太な表題のうちに、著者の自信のほどがうかがえる魅惑の一冊だ。邦題の選定にあたっては、そのあたりの含みをうまく伝えられないものかと苦心したが、結局は書の内容を要約した『印刷という革命』に落ち着いた。 ペティグリーは現在、イギリスのセント・アンドルーズ大学歴史学講座で教鞭をとる気鋭

    『印刷という革命 ルネサンスの本と日常生活』初期近代印刷文化の興亡と万有書誌の夢 - HONZ
  • 新感覚の歴史教育本『アニメで読む世界史〈2〉』 - HONZ

    歴史を知ることは面白い。自分たちが生きている世界、社会が持っているルーツを知る作業は、人に安心を与える。安心を得る作業であると同時に、驚きや教訓、閃きを得る手段でもある。そのことによって、現代の問題に対処しうることもある。歴史を知ることにはそんな有用性があるけれども、歴史を知れば知るほど、語られるそれらに対して、疑わしい何か眉唾めいたものを感じる。それは、歴史を語るのが人間だからだ。歴史とは、常に誰かの語ったものでしかないからだ。誰かの解釈でしかないからだ。でもだからこそ、それは知的冒険として人を夢中にさせる。決して正解のない、明快に解き明かされることのない永遠の謎。今あるこの世界が、社会が、なぜこのように成り立つに至ったのか、それを系統立てて説明すべく、様々な方法論で、様々な科学技術を駆使して、人は「過去」に挑んできた。 その歴史の面白さを、新しい見方で伝えることは出来ないか、と考えられ

    新感覚の歴史教育本『アニメで読む世界史〈2〉』 - HONZ
  • 「HONZ/マンガHONZ」のソーシャルアカウントについて - HONZ

    2014年2月にスタートした「マンガHONZ」は、格的にスタートしてから早9ヶ月を迎えました。現在マンガHONZに掲載されているレビュー数は250あまり。マンガHONZ発で注目を集めるマンガも多数出てくるなど、おかげさまで成長軌道に乗ってきております。 これを受け、ソーシャルアカウントの運用を一部変更することにいたしました。これまでHONZのTwitter/Facebookページ/RSSにて「HONZ/マンガHONZ」の全記事を配信。マンガHONZのTwitter/Facebookページについてはテスト運用としての扱いになっておりましたが、今後HONZ/マンガHONZのアカウントを完全に切り分けて、それぞれコンテンツを配信して参ります。 ◆HONZ(ノンフィクション) アカウントはこれまでと変わりませんが、ノンフィクションのみの内容となります。 ・Twitter(@honz_jp) 

    「HONZ/マンガHONZ」のソーシャルアカウントについて - HONZ
  • 「上書き保存」で、記憶を編集する - HONZ

    『ニューヨーカー』誌の2014年5月19日号に「パーシャル・リコール(partial recall)」というタイトルの記事が載っていました。ピンと来た人もいるかもしれませんが、これは映画『トータル・リコール』に引っかけているんです。この映画、いろいろ話題になったので、ご覧になった方も多いかもしれませんね。『トータル・リコール』は、人間の記憶をまるごと入れ替えることにより、別人格の人間をつくるという設定の映画でした。 (いきなり余談ですが、私は『ニューヨーカー』のこの記事を読んでから、有名な映画なのに見ていないことに気づき、ちょっと見てみました。オリジナルのシュワルツェネッガー&シャロン・ストーン主演のものは、自分的には、マジっすか、と開いた口がふさがらないくらいに、演技が下手だったり、台詞がベタだったり、まるで出来の悪いアメコミみたいだと感じましたが、リメイクされたコリン・ファレル主演のほ

    「上書き保存」で、記憶を編集する - HONZ
  • 捏造を知るにはこれを読め! 『背信の科学者たち』の緊急再版を訴える⇒再販が決定しました! - HONZ

    『背信の科学者たち』、この刺激的なタイトルのが化学同人から出版されたのは四半世紀前。1988年のことである。かけだし研究者であったころにこのを読んだ。驚いた。捏造をはじめとする論文不正を中心に、科学者のダークな事件をあらいだし、その欺瞞から科学をとらえなおそうという試みである。最初におことわりしておくが、この、後に講談社ブルーバックスとして出版されているが、いまは絶版になっている。 科学というのは、基が正直ベース。性善説にのっとった営みである。こういったことと自分はまったく無縁だと思っていた。まさか、10年後に捏造事件に巻き込まれるとは夢にも思っていなかった。そして、今回のSTAP細胞騒動である。 STAP細胞について、直接は関係していない。しかし、主人公以外の登場人物は、論文調査委員会のメンバーも含めて、個人的に知っている人ばかりである。そして、専門領域が近いこともあってか、ある

    捏造を知るにはこれを読め! 『背信の科学者たち』の緊急再版を訴える⇒再販が決定しました! - HONZ
  • ヒストリーはミステリー!? -『宇宙と時間のすべて』 - HONZ

    かつて、「月曜夜9時は街からOLが消える」と言われる時代があった。トレンディドラマと呼ばれるものが全盛であった、つい20年ほど前のことである。 しかし、もっと時代を遡れば、街頭テレビに民衆が群がり、プロレスラーに声援を送っていた時代もあった。この時代は逆に、放映時間に家から人が消えたという時代であったことだろう。 今を起点に過去数十年を振り返るだけで、私たちが時間に感じる同時性というものが大きく変貌を遂げたということがよく分かる。その背景には、常に科学技術の進化というものが存在した。 書で描かれているのは、さらに、そこからもう一歩奥へと踏み込んだ世界の話である。すなわち、科学技術の進化を生み出した背景に、どのような宇宙観の変化があったのかということだ。 ITが社会をどのように変えたか、その類のを見かけることはよくあるのだが、宇宙科学ひいては宇宙観が我々の社会をどのように変えたか、そのよ

    ヒストリーはミステリー!? -『宇宙と時間のすべて』 - HONZ
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