似たような国なのに繁栄と停滞に分かれるのはなぜなのかというのは、ノーベル経済学賞の受賞で話題のように、興味深いテーマである。繁栄と停滞の違いは、経済が成長するかしないかであり、設備投資が高いか低いかの問題である。そこで、制度が問題であり、民主主義体制だから高くなると言ったら、因果が遠く、説得的にならない。ただ、どうすれば成長を高められるかについては、歴史的な結論が見えている。 ……… 成長を加速するのに投資水準を高めるには、輸出を増やすのが良策だ。高度成長期の日本、アジア四小龍、そして、中国と勝ちパターンは確立されて来た。輸出を増やすには、技術と市場が必要で、それを獲得するのは、なかなか難しい。これをクリアする一つの手段が外資であり、外資が安心して直接投資ができるという制度的環境がカギになる。その意味で、制度は重要なのである。 鄧小平時代の改革開放の下、経済特区は、それを用意するもので、成