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  • 繁栄と停滞を分かつもの - 経済を良くするって、どうすれば

    似たような国なのに繁栄と停滞に分かれるのはなぜなのかというのは、ノーベル経済学賞の受賞で話題のように、興味深いテーマである。繁栄と停滞の違いは、経済が成長するかしないかであり、設備投資が高いか低いかの問題である。そこで、制度が問題であり、民主主義体制だから高くなると言ったら、因果が遠く、説得的にならない。ただ、どうすれば成長を高められるかについては、歴史的な結論が見えている。 ……… 成長を加速するのに投資水準を高めるには、輸出を増やすのが良策だ。高度成長期の日、アジア四小龍、そして、中国と勝ちパターンは確立されて来た。輸出を増やすには、技術と市場が必要で、それを獲得するのは、なかなか難しい。これをクリアする一つの手段が外資であり、外資が安心して直接投資ができるという制度的環境がカギになる。その意味で、制度は重要なのである。 鄧小平時代の改革開放の下、経済特区は、それを用意するもので、成

    繁栄と停滞を分かつもの - 経済を良くするって、どうすれば
    asakura-t
    asakura-t 2024/10/28
    積極財政をするしかないのだけれど、日本は国も自治体もお金を出す先が下手すぎるので、減税(社会保障含む)のほうがマシかな?とは思う(あと古いインフラ改修への支出増やすべきだよな…)
  • 貧困化から脱出させた政策とは - 経済を良くするって、どうすれば

    エンゲル係数は伝統的な貧しさの指標なので、それが上昇していると日経に聞かされると、米価の高まりで麦飯をべる人が増えていたりもするので、いよいよ、この国も衰えが来たと、妙に納得してしまうが、足下では状況が変化していると分かると、見方は変わってくる。若い世代にとっては、麦飯もヘルシーな事にしか思えないかもしれないし、時代は変わっているのである。 ……… 実収入に占める非料消費の比率は、時代を超えて、ほぼ一定であったことが知られている。消費は、個人の選好ではなく、マクロ的に決まることの証左である。ところが、アベノミクスで、大きく低下することになる。円安物価高や負担増による消費の抑制と、輸出拡大による所得の確保を組み合わせた結果である。別段、国民が将来不安を覚えて貯蓄に励んだためではあるまい。消費税率の倍増で社会保障の安心感は増したはずだからね。 その後、非料消費率は、コロナ禍によって大き

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    asakura-t 2024/10/28
  • 家計GDP4-6月期・生産至上の経済学 - 経済を良くするって、どうすれば

    10/9に4-6月期の家計GDPが公表され、名目の可処分所得は前期比+2.4%と高い伸びであり、家計消費の+1.4%に見合う高いものだったことが裏づけられた。お金があれば使うという、ごく当たり前の現象である。消費はGDPの過半を占めるから、消費が伸びなければ成長もないわけだが、世の中には、消費の裏づけとなる可処分所得は気にせず、金融緩和をして投資促進と雇用改革をすれば成長すると思い込んでいる人が多くて困るよ。 ……… 2023年の可処分所得の伸びへの寄与度を確認しておくと、雇用者報酬の4四半期の平均は+0.3と順調だったのに対し、公的な負担増給付減は-0.6も足を引っ張ったために、可処分所得は-0.2にとどまった。家計消費が2023年4-6月期から10-12月期までわずかな伸びになったのも、仕方のないところだろう。裏返せば、財政の健全化を穏やかにしていれば、成長を高められたということである

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    asakura-t 2024/10/15
  • イシバノミクス・キシノミクスからの引き継ぎ - 経済を良くするって、どうすれば

    政権が変わったので、今回から、月例のレポートはイシバノミクスに変わります。しゲルノミクスかもしれないけれどね。石破首相は、キシノミクスを引き継ぐとのことだが、定額減税を行って緊縮を緩め、賃上げの中でも可処分所得が抑えられて消費が伸びないという昨年の失敗を改めた政策は、どうするつもりなのだろう。それで成長が回復しているとも気づいてないのだから、引き継ぐも何もないのだろうが。 ……… 石破首相は、利上げに言及して、円安・株高にしたが、マーケットにおもねるのはよろしくない。それは否定されるべきアベノミクスの側面ではなかったか。そもそも、キシノミクスが金融緩和からの撤退に難渋し、4~6月にかけての異様な円安に苦しんだことを、もう忘れたのか。物価高は景況感を悪くするのであり、4,5月に消費者態度は大きく低下して、定額減税でようやく戻ったところだ。 政権が気にすべきは、経済対策の規模と使い途である。所

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    asakura-t 2024/10/08
  • 4-6月期GDP2次・消費トレンドのプラス転換 - 経済を良くするって、どうすれば

    4-6月期GDPの2次速報は、実質前期比+0.7%と、消費と設備投資が少し減り、若干の下方修正となった。今期、名目GDPは。めでたく600兆円を超えたが、実質では558兆円に過ぎず、1年半前の水準さえ超えられずにいる。設備投資は93兆円で、10%消費増税前の最高をとっくに取り戻しているのであるが、消費は増税後に落ち込んだ水準にも足りない。政策課題は、投資でなく、消費なのである。 ……… 2023年は、雇用者報酬が増えているのに、負担増で可処分所得が減り、消費が停滞していたが、足下では、大幅な賃上げに給付と減税があって、ようやく上向いている。消費を増やすには、物価の安定と可処分所得の向上が必要であり、日銀の利上げで円安は是正され、物価高は収まりそうだから、あとは、1年限りの減税が剥落し、可処分所得が削減されるのをどう防ぐかになる。 国の税収は、円安是正で企業収益に不透明感はあるにせよ、202

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    asakura-t 2024/09/30
    本当にね…>「どう財政を調整すべきかが課題なのであり、「財政再建は進むほど良い」というような態度は論外」「ちゃんとした再分配がいかに大切か分かるのだが、誰も、成果も課題も認識していない」
  • 緊縮速報・4-6月期資金循環・再分配への無関心 - 経済を良くするって、どうすれば

    4-6月期の資金過不足を4期移動平均のGDP比で見ると、一般政府は-2.7%と前期から横ばいだった。定額減税のせいか、中央政府は前期比-0.3だったが、地方政府が+0.1、社会保障基金が+0.3となって相殺した形だ。税収減の影響は次の7-9月期に大きく出るが、地方と社会保障が人知れず緊縮を強めており、あっさり負担減になっていないことには、注意が必要だ。財政全体の締まり具合なんて景気には無関係だと、みんな思っているだろうが。 ……… 諸富徹先生の『税と社会保障』を読んだけど、非正規への育児休業給付が実現しなかったことを残念がっておられて、まったく同感だったよ。若い人には社会保険料負担が重過ぎ、少子化対策には再分配が必要とか、富裕層への課税強化とか、再分配のインフラがないとか、専門家には重要な課題だと分かっていることが、世間的には無関心なままにあるのが身につまされる。 与野党でトップを選ぶ論戦

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    asakura-t 2024/09/30
  • 必要な経済政策は偶然に選ばれる - 経済を良くするって、どうすれば

    自民党は石破新総裁に変わったが、経済政策上の課題は変わらないし、適切な政策が選ばれるかは、誰が選ばれようとも、偶然でしかないのが、この国のありようである。さしあたり、昨年は、補正が13.2兆円、定額減税が3.2兆円だったものを、今年は、どうするかになる。何もしなければ、GDP比で2.7%もの緊縮になるため、成長を低下させ、物価を抑制するのは必定である。 ……… 総裁選のあった9/27に、円が急落急騰し、株価も動いたが、誰が総理であれ、FRBの利下げの方向は変えられないのだから、バカバカしい限りである。財政にしても、総裁選の候補者の違いは、雰囲気だけで具体性に乏しく、自民党が、いよいよ総選挙というときに、昨年より小さい経済対策を掲げて戦うとも思えず、参院選を前にして、来年は減税に代わるものが何もないでは済まされまい。その意味で、キシノミクスは引き継がれる。 日経は盛んに財政規律を訴えるが、第

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    asakura-t 2024/09/30
  • 進次郎は勤労者皆保険を1年でできるのか - 経済を良くするって、どうすれば

    A・V・バナジーは、「成長の決め手といったものは存在しない」と言うのであるが、それもどうかと思う。突き詰めれば、「輸出が成長を加速する理由が分からない」ということであり、主流の経済学だと、理解しがたいというだけのことである。現実には、金融緩和や産業政策は設備投資を高めないのに、輸出は設備投資を高めて成長に結びつく。不合理にも、需要は経済を動かしてしまうのだ。 経営者は、金利や政策など気にせず、外需で売上が見込めるとなれば、供給を増やすべく設備投資をする。ごく常識的な行動だ。それで投資率が高まれば、成長は加速する。これが「東アジアの奇跡」のコアの部分である。もっとも、これがどの途上国でも使える戦略ではないのは、販路をつかむのも、直接投資を呼び込むのも、そう簡単ではないからである。それでも、日からバングラデシュまで、成功は何度も再現されている。 先進国にしても、ドイツは、ユーロ圏に入ってマル

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    asakura-t 2024/09/10
    「高度成長期において、予め税収増を見込んだ積極財政で、循環を堰き止めなかったことが実は成功のカギだった」
  • 4-6月期GDP1次・消費主導の成長とは - 経済を良くするって、どうすれば

    実質成長率は年率3.1%、家計消費(除く帰属家賃)が前期比+1.2%となり、名目だと+1.8%に達した。可処分所得が増し、消費が成長したことを素直に喜びたい。雇用者報酬が伸びているのに、負担増で可処分所得を削り、消費を低迷させていた2023年から脱却したことになる。もっとも、日経は、消費主導を訴えつつ、緊縮財政を望んでおり、とことん現実が見えてない。成長には消費、消費には可処分所得が必要なのであり、よほど成長が憎いようだね。 ……… 経営者が、金利でなく、売上に従って設備投資をするのは、売上を得られないと、会社の屋台骨を揺るがしかねないからである。シャープの堺液晶パネル工場の失敗例を引くまでもない。マクロ的には、投資をしたところで、政府に緊縮で売上を奪うことをされると、経営に窮してしまう。景気回復の局面で財政出動を絞るのは当然だが、程度の問題で、無闇にやれば、成長にブレーキをかけてしまう。

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    asakura-t 2024/08/27
  • 次の世代が挑む総裁選 - 経済を良くするって、どうすれば

    岸田首相、茂木幹事長、高市元政調会長、小池都知事、細田前衆院議長には共通点があり、いずれも沖縄相を務めていた。これは偶然ではなく、小泉政権から政権交代が起こるまで、若手有力政治家の登竜門になっていたからだ。必ずしも中央を快く思わず、外交安保が交錯するところをいかに治めるか、力量が試された。今回の自民党総裁選は、そんな育成を受けた世代に、次の世代が加わり、新たな展開を見せている。 ……… 今回の総裁選では、清新さが第一なのだろうが、当面の課題をどうするのかも聞きたいところだ。外交安保に差し迫ったものはなく、内政では、年金改正が次の通常国会での争点になる。大きな負担増はないものの、前提の出生率が落ちており、これで持つのかという議論になる。防戦一方では苦しく、攻め手が必要だろう。また、物価高対策と定額減税は、あっさり打切りで済ますのか。財政再建目標の一応の到達という新たな状況の下、これまでとは違

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    asakura-t 2024/08/27
  • キシノミクス・上向いてきた消費 - 経済を良くするって、どうすれば

    6月のCTIマクロが公表されて、4-6月期の名目の前期比は+0.5となった。この間、尻上がりに伸びているのも良い傾向である。むろん、物価上昇を受けて、実質では、前期比-0.2になってしまうが、今週、公表される4-6月期GDPで、事前予測のコンセンサスどおりの高い伸びになるかが注目だ。いずれにせよ、賃上げや減税で可処分所得が伸びており、今後も消費の加速が見られれば、この1年の停滞から脱する景気の節目となる。 ……… この国では、投資をあがめて、消費をいじめるという不思議な経済政策をする。どちらもGDPを構成するし、消費の割合は高いのだから、可処分所得を削り、消費を抑制すれば、なかなか成長しなくなるのは道理だが、成長戦略という名の下で、可処分所得の動向は顧みないという無理が通ってしまう。企業は、需要が増えないと、とても設備投資はできないという卑近な現実があり、産業政策は空回りする。 脇田成先生

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    asakura-t 2024/08/20
    「投資をあがめて、消費をいじめる」のは、バブルの反省が全くないということでもあるんだよな。
  • 8/14の日経 - 経済を良くするって、どうすれば

    官僚がダメになったのは、リアルさを失って改革に狂ったからだよ。需要が足りないのだから、いろいろ問題はあっても公共事業で補うしかないという現実を切って、1997年に一気にプライマリーバランスを達成するというギャンブルをやり、危機にあって財政出動もするんだけど、緊縮を急いで成長を低迷させることになった。安定的に需要を保つという平凡さを失い、改革に道を求めたがゆえだ。異次元緩和は円安誘導の方便でなく、行き過ぎでリフレの信奉が露呈したとき、官僚の変化を感じたよ。 (図) (今日までの日経) ギグワーカー働きやすく 賃金・休日、基準明確に。上場企業、今期1%減益予想。工作機械受注額7月8%増 輸出堅調、国内減補う。日住宅価格、実は割安。東南アジアの「中立国」、中ロに接近。欧州経済、回復失速の兆し。官僚離れの処方箋・待鳥聡史。

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    asakura-t 2024/08/20
  • 緊縮速報・厚生年金の不可解な決算報告 - 経済を良くするって、どうすれば

    厚生年金の収支はマクロ経済に影響を及ぼすほど巨大なものだが、決算を読む人なんて、まあいない。2023年度決算の日経の記事も「積立金が47.6兆円も増えて良かったね」くらいのものである。しかし、賃金も物価も大きく上がっているのに、歳入が前年度比-0.2%、歳出が-3.6%なんて、あり得ないだろう。専門知識のない記者が異常に気づかないのは仕方ないが、決算の説明を「基礎年金を確実に支給するために必要と見込まれる額を組み入れた結果」という不可解なもので済ますなんて、決算報告の責任を果たせているとは思えない。 歳出減は、基礎年金勘定への繰入を-2.1兆円も減らしたためだ。基礎年金の給付が前年度より増えはしても減るはずはなく、事業月報でも3%弱は増えている。すると、基礎年金勘定の財源は、厚生・国民年金勘定からの繰入と積立金受入なので、後者を予算額から倍増させたのではないか。予算とは大きく異なる経理なの

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    asakura-t 2024/08/06
    「マクロ経済を運営する者は()急な緊縮は成長に悪影響を及ぼすと見て、財政全体での調節を考えなければならない。もっとも、緊縮は常に善で、()机上の理論を信奉しているようでは、何を言ってもムダであるが。」
  • 2024年 年金財政検証・超少子化による打撃はこれから - 経済を良くするって、どうすれば

    今回の財政検証は、前回よりやや改善するという結果だった。前提となる将来人口推計の出生が大きく下がっておらず、外国人の移入が見込めるという内容から、今回の結果は、ある程度、見えていた。年金財政は人口次第なのだ。その点、問題は、経済前提が過去30年投影ケースで出生低位だと、中位で50.4%だった代替率が46.8%に大きく落ちることである。 足下の出生は、中位の1.36人どころか、低位の1.13人さえも割る超少子化のトレンドにあって、相当、危いものがある。対抗して代替率を上げるには、適用拡大が有力だが、低所得者の保険料を重くすることを意味しており、出生に悪影響を与えかねない辛さがある。悪循環の泥沼に嵌りかねないのだ。いや既に嵌っているのかもしれない。 (図) (今日までの日経) 東証プライム、時価総額初の1000兆円。

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    asakura-t 2024/07/30
  • 緊縮速報・2023年度税収 黒字財政への転期 - 経済を良くするって、どうすれば

    2023年度の国の税収は、補正予算額を2.5兆円上ぶれる72.1兆円だった。これを受け、2024年度は、予算額を2.9兆円上ぶれる72.6兆円と見込まれ、2025年度は、定額減税の剥落により、前年度予算より8.1兆円多い77.8兆円になると予想される。おそらく、財政再建目標を達成するのみならず、1.6兆円ほどの黒字になるだろう。家計が疲弊して、異次元の少子化を起こしているのに、それで良いのだろうか。 ……… 名目成長なくして財政再建なしというところだろう。他方、物価高で生活が苦しくなり、2024年の合計特殊出生率は1.15人まで下がって、人口推計の低位並みになり、年金の代替率は50%割れの危殆となる。これを取り戻すため、厚労省は、遮二無二、適用拡大を進めるだろうが、低所得層への重課は、ますます、少子化を進めかねない。一将功成りて万骨枯る、国強くして竈に煙立たずとは、まさにこのことだ。 1月

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    asakura-t 2024/07/30
  • 緊縮速報・税収は国・地方で3.4兆円の上ブレ - 経済を良くするって、どうすれば

    2023年度の地方の税収は45.7兆円で、予算にあたる地方財政計画額を0.8兆円上回った。国の税収は当初予算より2.6兆円多かったことが判明しており、合わせて3.4兆円の上ブレである。他方、協会けんぽは0.5兆円の黒字だし、GPIFの利子・配当収入は前年度比+0.4兆円だ。税収の上ブレにより、2025年度の財政再建目標は、クリアはもちろん、1.8兆円ほどの過剰達成になりそうだ。家計が疲弊し、結婚も諦めてるのに、吸い上げ一方で良いのかね。 ……… 2023年度の税収をベースにして、名目成長率や企業業績見通しを基に、2024,25年度の税収の増加率を+3.9%,+3.8%と置くと、国は77.8兆円、地方は49.7兆円になる。今年1月の中長期の経済財政試算では、GDP比で0.2%足りなかっただけだったので、税収が上ぶれすれば、目標を超えることになる。もっとも、今月末に公表される7月の試算では、い

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    asakura-t 2024/07/30
  • 消費が伸びなければ、成長はできない - 経済を良くするって、どうすれば

    今週は、1-3月期の家計GDPがオープンになり、可処分所得は前期比+2.7%と高い伸びとなった。要因は、低所得層向けの物価高対策によって、社会給付が前期比+7.2%と跳ねたためである。その割には、既報のとおり家計消費(除く帰属家賃)は、前期比+0.16%と平凡だ。細かく見れば、給付の翌2月に消費は高まったので、効果はあったものの、3月には加速した物価高にわれてしまったというところか。 ……… 成長戦略というと、産業政策を使って、設備投資を伸ばすことばかりなのだが、経済は、消費が54%を占めるのだから、消費を伸ばさなければ成長しない。ついでに言えば、政府消費がほかに21%ある。成長するには、消費を伸ばさなければ話にならないが、そちらは、まったく視野の外であり、負担増で可処分所得を抑制しておいて、なぜ成長しないのかと言い出す始末である。 今週は、中長期の経済財政の試算が漏れ、2025年度には

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    asakura-t 2024/07/30
  • 緊縮速報・2025年度の過剰達成は2.7兆円 - 経済を良くするって、どうすれば

    昨日、中長期の経済財政試算が公表になり、2025年度には基礎的財政収支が+0.8兆円になるとされた。2023~25年度の2年分の名目成長率が+5.8%のところ、国の税収は+6.5%の設定でやや高めではあるが、企業業績の見通しからすると+8.0%になりそうなので、いつものごとく+1.9兆円上ブレして、+2.7兆円の過剰達成になるだろう。 見逃せないのは、公的年金は既に2023年度で+3.6兆円の資金超過になっていて、こんなに政府が貯蓄を増やしてどうするのかと思う。消費が鈍く、投資を増やそうと躍起になっている中で、貯蓄を余らす政策って、何が目的なのだろう。緊縮は常に善で、金利の低下による自動的な投資の増加で調整されるという机上の経済学を信じているのだろうが、ナイーブ過ぎるよ。 (図) (今日までの日経) 「3年目でこんな高給?」デフレ離れの若者 二極化する消費。基礎収支うたかたの黒字 25年度

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    asakura-t 2024/07/30
  • 自ら転ぶ経済政策とその後のエンゲル係数 - 経済を良くするって、どうすれば

    は、1997年に過激な緊縮財政で、ゼロ成長のデフレ経済に突入し、立ち直れないままだ。こんな自ら転ぶような経済政策をするなんて、日くらいのものだろうと思っていたら、どうも、お隣の中国もやってしまったらしい。去年のゼロコロナ、その後の住宅不況と、よく似ているんだよね。あとは、輸出急増とか、バブル発生とか、急激な需要の外挿で、成長軌道に復せるかだが、果たしてどうか。 ……… 世の中、産業政策で設備投資を引き上げようとか、消費がどう決まるか解明しようとか、難しいことをやろうという人は多いのだが、長年、統計ばかり見ている筆者からすると、虚しいんだよね。だって、常に一定だから。合理的かどうかは別にして、企業が需要を見極めながら設備投資をすると、マクロ的な帰結は、こうなってしまう。逆に言うと、「新たな需要を創出できる」経営者がどれだけいるのかということだ。 消費に関しては、日には、家計調査という

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    asakura-t 2024/01/22
  • 緊縮速報・2024年の緊縮はどうなる - 経済を良くするって、どうすれば

    7-9月期の資金循環を見る限り、足下で緊縮は進んでいないものの、来年はどうなるのか。基礎になる2024年度予算の税収の見積もりは謎だらけである。高圧経済を唱える人たちもいるが、税収一つ見積るのだって簡単ではない。理屈は立派でも、実践できなければ意味がない。従来の「抜き圧経済」を改めるのも大変で、それさえできなかったことがデフレ経済の理由だったわけである。 ……… 2024年度予算の税収は69.6兆円で、2.3兆円の定額減税を勘案すれば、72.0兆円である。他方、2022年度決算の税収は71.1兆円だったから、2年間で0.9兆円、+1.2%しか増えないことになる。この間の名目成長率は、2023年度が+5.5%、2024年度が+3.0%である。これからすれば、いかにも少ない。2022年度決算からマクロの数値で伸ばすと、2023年度は74.9兆円、2024年度は78.1兆円の計算で、ギャップは6

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    asakura-t 2024/01/22