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  • 「クールジャパン戦略」文化庁メディア芸術祭終幕の理由をアニメーション部門から考える(藤津亮太) - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

    2022年8月24日、公式サイトにて「令和4年度については、作品の募集は行わないこととなりました」と掲載、9月16日〜26日の開催をもって幕を閉じた文化庁メディア芸術祭について、アニメ評論家・藤津亮太が考察する。 メディア芸術祭、終了 文化庁メディア芸術祭が第25回で終幕となった。メディア芸術祭だけでなく、文化庁芸術祭も贈賞を廃止し(芸術祭そのものは続行)、文化映画賞も廃止ということで、アートやエンターテインメントに関する顕彰の仕組みそのものを見直すということだろうという観測も出ている。 僕自身とメディア芸術祭の関係はたいしてあるわけではない。最後となった第25回のアニメーション部門に審査委員として参加したのが一番大きな接点だ。 この審査員以外だと、2020年(第23回)には受賞作に関するトークに進行役などで参加し、2021年(第24回)はそうしたトークに加え、受賞作展覧会(会場:日

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    asakura-t
    asakura-t 2022/10/03
    「継続することの価値」を軽視してる人が多いから、と思ってる。
  • 『ONE PIECE FILM RED』メガヒットから考える。今、観客がアニメに望むものとは?(藤津亮太) - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

    このメガヒット背景の背景には何があるのか。それぞれの映画が観客が望む“何か”に応えているからこそ、このヒットが実現しているはずだ。それは何なのか。 日のアニメの興行を考えるときに、いつも思い出し(そしていつも引用する)文章がある。これは映画監督・黒沢清が書いたもので、「人間なんかこわくない」(青土社『映画はおそろしい』所収)の一節だ。ここで黒沢は、世間が何を「映画」と呼んでいるかについて考えている。 多分ジョン・フォードだ。彼自身がたくらんだと言うより、彼の評価のされかたあたりからぐーんと映画は人間ドラマに接近した。が、それでもフォードの映画にはスペクタクルの要素や派手なアクションがあり、何かそういう「見せる」娯楽性と人間の深みとが一体になった理想的形態としての道を映画は歩むのか、と当時は見えたのかもしれない。その後歴史的にはまあいろいろあったわけだが、「見せる」スペクタクルと「感銘させ

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    asakura-t
    asakura-t 2022/09/05
    「見せるスペクタクル」としてのアニメ映画はここ10年で全体的にノウハウが溜まってきた印象がある/「感銘を与えるドラマ」はまだ試行錯誤な感じかな/「ジョン・フォード的理想」でない作品は…ムズカシイね。
  • 宗教とアニメを考察『輪るピングドラム』『銀河英雄伝説』『機動戦士Vガンダム』が問いかけるもの(藤津亮太) - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

    アニメ作品を軸に社会現象を読み解く「藤津亮太のクイックジャーナル」では「宗教とアニメ」をテーマに、『輪るピングドラム』『銀河英雄伝説』『機動戦士Vガンダム』をピックアップ、現実と不可分の命題を考察する。 架空の宗教団体が登場する作品をピックアップ 宗教が登場するアニメは多い。 まず、伝統宗教から新新宗教、カルトに至るまで、宗教団体が宣伝のためにアニメを作ることは珍しくない。また“いわゆる中世風”のファンタジー作品にも架空の信仰が出てくる場合があるし、ハルマゲドンといった宗教的モチーフを扱った『幻魔大戦』のような作品もある。 変わったところでは百年戦争の時代のフランスを舞台にした『純潔のマリア』。作には、アニメオリジナルキャラクターとして敬虔で頭脳明晰な修道院長ベルナールが登場する。彼の明晰な頭脳は、主人公である魔女マリアと対話を経た結果、皮肉にも「神を必要としない信仰のあり方」という“異

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    asakura-t
    asakura-t 2022/08/04
  • アニメ映画『神々の山嶺』P・インバート監督に藤津亮太が迫る「高畑勲監督から大きな影響を受けました」 - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

    アニメ映画『神々の山嶺』の魅力を監督に聞く マンガ『神々の山嶺』は、夢枕獏の山岳小説を谷口ジローがマンガ化した作品だ。作は、孤高のクライマー・羽生と、彼の人生を追う山岳カメラマン・深町の姿を、1970年代から1990年代にかけてを舞台に描く。これがフランス・ルクセンブルクの合作でアニメ映画化され、7月8日から日公開される。 7/8(金)全国公開『神々の山嶺』予告 日のマンガ(しかも谷口ジロー作品)をヨーロッパのスタッフがアニメ化するという状況そのものが稀なケースで、企画を聞いただけではどのような作品に仕上がるのか、想像は難しかった。しかし完成したアニメ映画『神々の山嶺』は、そんな不安を吹き飛ばすような確固たるスタイルを持った作品として、見事に完成していた。作は第47回セザール賞でアニメーション映画賞を受賞している。 なお、オリジナルは仏語だが、日で公開されるのは大塚明夫、堀内賢

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    asakura-t 2022/07/11
    いいインタビューだった/近年海外アニメで増えてきてるドキュメンタリーの影響はないとか、低予算での制作手法を見習ったとか。
  • 映画『ハケンアニメ!』の「盛られた部分」から考えるフィクションの説得力(藤津亮太) - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

    「気になるウソ」と「気にならないウソ」 フィクションにおける「気になるウソ」と「気にならないウソ」。その境界線はどこで生まれるのか。公開中の映画『ハケンアニメ!』を発端に、いろいろ考えた。 『ハケンアニメ!』は、辻村深月による同名小説を、吉野耕平監督が実写映画化した作品だ。新人の斎藤瞳監督(吉岡里帆)と“天才”と称される王子千晴監督(中村倫也)のふたりを中心に、アニメ制作に取り組むアニメ業界を描いている。ハケン=覇権=そのクールの一番人気を目指して、ふたりの監督(とそれぞれに伴走するプロデューサー)が競り合うのが作の見どころ。「クリエイターの作品にかける心意気」を描いた作品として、ストレートに熱くなれる映画に出来上がっている。 映画『ハケンアニメ!』5月20日公開|新予告<アニメは世界を変える編> 作のエンタテインメントとしての魅力は前提とした上で、一方で作で描かれたアニメ業界やそれ

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    asakura-t 2022/06/07
  • 20歳が観るべきアニメ38タイトルを選んでみた(藤津亮太) - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

    学生に「ゴールデンウィーク中に観るといいアニメを教えてほしい」と頼まれ、アニメ評論家・藤津亮太は考えた。20歳のアニメファン向け「入門書」を編むべきではないか。このを読むことで「日でメジャー流通するアニメが、現在のような形になっている背景を知ることができる」ことを目標に、まずはタイトル選びに着手した。 過去の作品・歴史上の創作者にアクセスするには 先日、非常勤講師をやっている大学で学生から声をかけられた。ゴールデンウィーク中に観るといいアニメを教えてほしい、というのだ。観終わったら個人的に短いレポートを提出したいが見てもらえるか、という話とセットだったので、単に「おもしろいアニメを知りたい」というわけではない。むしろ「アニメというのものにもうちょっと迫りたい」という積極性の表れという感じだった。 そこで僕は、ちょっと迷ったのだけれど、今 敏監督の映画を観ることを勧めた。学生は見たことが

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    asakura-t 2022/05/03
    ↓「このリストは「すべてのおもしろい作品」や「歴史的転換点の作品」を網羅することが目的ではない。」という部分を読み飛ばしてる人が多いのかな? 最後の「いろんな文脈を知ることができる」という点とか。
  • 気恥ずかしがってる場合じゃない『アイの歌声を聴かせて』と『EUREKA』を言葉にするなら、やはり「愛」である (藤津亮太) - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

    気恥ずかしがってる場合じゃない『アイの歌声を聴かせて』と『EUREKA』を言葉にするなら、やはり「愛」である (藤津亮太) 公開中の映画『アイの歌声を聴かせて』と『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』を観て、「これは、愛を描いた作品だ!」と心打たれたアニメ評論家・藤津亮太。アニメ映画を語るときに「愛」という言葉を使いたくないが、決して背を向けていい問題ではない! と2作品を繋ぐ「愛」について考察していく。 ※この原稿は『アイの歌声を聴かせて』と『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』の重要な部分について触れています。 【関連】『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を“父殺し”で考察 星一徹から碇ゲンドウへ 「愛」という言葉は、気恥ずかしい以上に“取り扱い注意”である。なにしろ愛は圧倒的によいものとされているから、映画などの宣伝で、これ以上にないほど使

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    asakura-t 2021/12/06
  • 「テレビ離れ」から考えるアニメの近未来「バズらせて知ってもらう」では通用しなくなる(藤津亮太) - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

    テレビ離れ」検証で大切なのは、世代別の動向を追うことである。過去のデータも参照しながら、10年後の未来をスライドさせて予測する。現在、テレビ視聴とインターネット利用の率が拮抗している30代が、40代になる未来はどうなっているのだろう、業界が今やるべきことは? アニメ評論家・藤津亮太が考える。 世代別テレビ視聴率、インターネット利用率 5月25日、NHK放送文化研究所による「国民生活時間調査」が発表され、テレビ離れの傾向がくっきりと示された結果が話題を呼んだ。テレビ離れのトレンドはもはや驚くほどのことでもないと思うが、テレビ視聴とインターネット利用を対比したグラフはなかなか興味深かった。 自分は専門のメディア研究者ではないので、こういうデータを見るときは“つかみ”で大まかな傾向を読むことに傾注する。そして自分が読み取ったものを「仮説」として持つことで、さまざまな事象(僕の場合はアニメビジネ

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    asakura-t 2021/06/03
    若い人がどうやって作品を知ってどの方法で観てるのか、は確かに気になるところ(ロートルは録画機で片っ端から録画して適当に観てるわけだけど。それが少数派なのは分かるし)
  • マンガ大賞2021受賞『葬送のフリーレン』は現代の神話である - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

    文筆家・荻原魚雷が「これほど続きが気になる漫画を読むのは久し振りだ」と断言する『週刊少年サンデー』で連載中の『葬送のフリーレン』。「マンガ大賞2021」の大賞も受賞し、いま最も注目される漫画作品のひとつだ。 「まだ話半ばだが、この作品を読んでいる子供たち、青少年もいずれは大人になる。おそらく人生の節目節目に読み返したくなる漫画になるだろう」 現代の神話『葬送のフリーレン』の魅力とは何か。 あのときの言葉にはこんな意味があったのか。あの行為にはそんな思いが込められていたのか 50年ちょっとの半生振り返れば、後悔先に立たず……みたいなことの繰り返しだ。時が経つのは早い。やろうと思っていたことの半分もできない。いつだって大事なことに気づくのが遅い。 山田鐘人原作、アベツカサ作画『葬送のフリーレン』(少年サンデーコミックス、現在4巻)が「マンガ大賞2021」の大賞を受賞した。よい作品がちゃんと売れ

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    asakura-t 2021/04/16
  • コロナ禍で変わったアフレコ現場、『鬼滅の刃』の知られていない製作陣…2020年アニメビジネス「よもや、よもや」の重大ニュース4 - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

    『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』で、鬼の仕組んだ罠にはめられた煉獄杏寿郎。罠を脱した煉獄は、反撃に転じる前に自らを鼓舞するように大きな声で宣言する。 「よもや、よもやだ!」 2020年は、この言葉に象徴されるように、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、世界中が「よもや、よもや」の1年だった。というわけで今回は、4つの「よもや、よもや」で2020年のアニメビジネスの重大ニュースを振り返っていこうと思う。 <2020年アニメビジネス「よもや、よもや」の重大ニュース4> 1.2019年のアニメ市場は過去最高に 2.コロナ禍で変わったアフレコ現場 3.『鬼滅の刃』の国民的ヒット 4.2020年の『未来少年コナン』 選定理由の発表!

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    asakura-t 2020/12/03
  • 『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』「途中から始まる映画」が、なぜ一般層にリーチし得たのか。キャズム超えの真相 - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

    作りとしては、コアなファン向け 現在大ヒット中の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は異例の存在だ。そもそも新型コロナウイルス感染症の流行という情勢そのものが過去に例のない事態なのだが、異例なのはそれだけに留まらない。今回は、その異例さを確認し、仮説を立てることで、これからのアニメのあり方を考えてみたい。 改めて説明するとマンガ『鬼滅の刃』は『週刊少年ジャンプ』の連載作で、2019年4月からテレビアニメ全26話が放送された。鬼に家族を殺された少年・竈門炭治郎が、鬼殺隊という組織に入り、努力を重ねながら鬼と戦っていくというストーリーだ。テレビアニメは1巻から6巻(正確には7巻冒頭の第53話)までを描いており、今回の『無限列車編』はそのつづきにあたる、7巻から8巻の途中までを映画化したものだ。また、原作自体は2020年5月に連載を終了し、すでに22巻まで発売されている。 『無限列車編』で異例な点は

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    asakura-t 2020/11/02
  • アニメ『BNA』とBLM運動。「選ぶ権利を奪うあなたのやり方は、マジで!最高に!キモいから!」獣人の叫びが示した視点 - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

    人類から差別される獣人が主人公のアニメ『BNA』を観ていると、激化する「Black Lives Matter」運動のニュース映像が重なってしまう。アニメに何ができるんだろうか。アニメ評論家・藤津亮太は厳しい現実のなかで悶々とする。悩みながらまた『BNA』を観て、日々を繰り返しながらひとつの啓示を受ける、それもまた、アニメ作品の言葉だった。 差別をめぐる状況が点描される テレビアニメ『BNA ビー・エヌ・エー』を観ながら、改めてアニメと現実の距離を考えた。 僕は、アニメ評論家という肩書で仕事をしているんだけれど、この肩書だと、アニメのことしか考えてないんじゃないかと思われることもある。けれどごく普通の有権者で、ローンを抱えた納税者で、夫で2児の父なので、現実に心配しなくちゃならないこともそれなりにあるから、アニメを観つつ現実のことを考えてしまうことだってよくあるのだ。 『BNA』は、動物の個

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    asakura-t 2020/09/07
  • 『ひろしまタイムライン』と『この世界の片隅に』の違いを考える。アジア・太平洋戦争を描く難しさ - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

    「朝鮮人だ!!」で炎上した『1945ひろしまタイムライン』企画の背景には何があったのか。アニメ評論家・藤津亮太が考察を進めていくと、さまざまなフィクションの苦闘の歴史の果てに、『この世界の片隅に』の傑作たるゆえんが見えてきた。 「戦時下の生の声を伝える」という発想 NHK広島放送局がツイッター上で展開をしている『1945ひろしまタイムライン』という企画が、先日強い批判を浴びた。 この企画は「もし75年前にツイッターがあったら」という想定で、実在する人物の日記をもとにアカウントを運営していくというものだ。その中のひとつ、中学1年生のシュンというアカウントが8月20日、朝鮮半島出身者が戦勝国民として列車で横暴に振る舞う様子を記し、「あまりのやるせなさに、涙が止まらない」と悔しさをにじませるツイートをしたのだ。 NHKは批判を受けて、8月24日に『1945ひろしまタイムラインブログ』に、お詫びを

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    asakura-t
    asakura-t 2020/09/07
  • 「製作期間7年」「作画枚数4万枚超」だけじゃない!映画『音楽』の魅力とは? - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ

    大橋裕之のマンガを原作にしたアニメーション映画音楽』が1月11日に公開された。岩井澤健治監督がその作画作業を格スタートさせたのが2013年。そこから約7年、ほぼひとりによる個人制作で71分の編をすべて手描きで仕上げ、完成した作品は2019年にオタワ国際アニメーション映画祭でグランプリを受賞するという快挙を成し遂げた。 そんな前代未聞の力作を「懐かしくて新鮮な感覚のアニメーション映画」と評する、気鋭のアニメーション評論家・土居伸彰のレビューをお届けします。 淡さのあとに人間として生まれ直すアニメーション 「ただそこにあって動いている」と形容したくなるような佇まい 岩井澤健治監督が7年もの年月をかけて完成させた長編アニメーション映画音楽』。不良高校生3名が思いつきと初期衝動でバンドをはじめ、町内会のロックフェスでその演奏を披露する物語を描く作は、とても新鮮な作品だ。その「新鮮さ」は、

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