手続き上の問題が続出するマイナンバーだが、個人情報が漏れさえしなければ…という向きもあった。ところがそれは淡い願望に過ぎなかった。前編記事『中国にマイナンバーと年金情報が「大量流出」していた…厚労省が隠蔽し続ける「不祥事」の全容』では、日本年金機構の委託業者から中国のネット上に個人情報が流出した経緯、それを隠そうとする日本年金機構や厚生労働省の対応の顛末を報じた。彼らが隠していることを、本記事でさらに浮き彫りにしよう。 岩瀬達哉(いわせ・たつや)/'55年、和歌山県生まれ。'04年、『年金大崩壊』『年金の悲劇』で講談社ノンフィクションを受賞。著書に『新聞が面白くない理由』『裁判官も人である 良心と組織の狭間で』『キツネ目 グリコ森永事件全真相』(いずれも講談社刊)ほか多数 理事長のウソ まさか、国会で堂々と嘘を述べるなど、誰も想像すらできない。個人情報の流出をなかったことにしたかった、機構