朝早く起きたほうがいいことはわかっているのだが、具体的なメリットとは何か──。 朝活のプロの実践方法からそれらを引き出すとともに、脳科学で早起きによる潜在能力を引き出すメカニズムを解明する。 二度寝を誘う選好の逆転 ところで、「早起きがいいことは、頭ではわかっているんだけれども、なかなか実践できない」という人も多いのではないだろうか。前の晩に「明日は30分早起きして、たまった仕事を片付けよう」と思い立ち、目覚まし時計をセットする。ところが、いざ目覚まし時計の音で起きても、「まだ疲れが取れてないから、仕事に障る」などと自分に言い訳して、結局それから30分寝てしまった──。こんな経験が一度や二度、誰にでもあるだろう。 東京大学特任准教授の古川雅一さんは、「つい二度寝してしまうのは、行動経済学の理論から説明できます。さらにいえば、その理論を応用することで、二度寝を防ぐこともできるのです」という。