本人は嫌がるだろうが、少なくとも外野からステレオタイプなレッテルを張り付ければ、杉浦慧は生粋の“お坊ちゃん”だ。 小学校から高校までを成蹊学園で学び、慶應大の法学部に入学。高校時代はイギリス・ケンブリッジ大への短期留学も経験し、ゴルフやテニスといったちょっと高尚なスポーツにも親しんできた。 初めて挑んだ箱根駅伝は5区の「山上り」 そんな“スマート”な彼が、何の因果か天下の険・箱根の山に挑むことになったのが2021年1月2日のこと。舞台は、あの箱根駅伝。関東学生連合チームの主将として、山上りの5区を走ることになったのだ。 「とにかくキツかった…という感想です。最初の3kmはまだ本格的な登りが始まらないので、そこでリズムを作って山に入っていくはずだったんですけど、箱根当日は風が強くて上手くできなくて。足というか、体の中がバキバキになる感じでした。走り終わった後は『アバラ、折れてるのかな?』って
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