対人障害改善の薬開発=「幸せホルモン」鼻からスプレー-浜松医科大 2019年01月21日12時03分 「自閉症スペクトラム症」の治療薬を研究する浜松医科大の山末英典教授=10日、浜松市東区 他者の気持ちを読み取ることが苦手など、対人コミュニケーション障害から生きづらさを抱えるとされる「自閉症スペクトラム障害(ASD)」。「幸せホルモン」とも呼ばれる「オキシトシン」を鼻からスプレーする治療薬で症状の改善が見られたと、浜松医科大学などが実用化に向けた研究を進めている。これまでASDに有効な治療法はなく、全国の患者や家族らから注目を集めている。 研究代表者で同大の山末英典教授によると、ASDは自閉症やアスペルガー症候群などを総称する診断名で、100人に1人の割合で存在。2~3歳で特徴が表れるが、大人になるまで分からず、「職場で意図せず人を怒らせてしまうなど、トラブルにつながることもある」という。