静的破砕剤(せいてきはさいざい)とは、発破など爆薬(高速燃焼する火薬など)のように瞬間的な力ではなく、時間を掛けて膨張する力で硬質な対象物を破砕する薬剤である。主に不要な建築物や岩の破砕に用いられる。 使用法は、火薬と同様に破壊するものに穴をあけて中に薬剤を注入し、化学反応を起こさせる。たいていの薬剤の主成分は、酸化カルシウム(生石灰)と少量のポルトランドセメントと若干の改質剤などで、使用前に水を加えて混ぜたスラリーを穴に注入し膨張させる[1]。 概要[編集] 静的破砕剤は、建物なら爆破解体などのような爆薬を使用することができない場所にあるものを壊す際に用いられる。 爆破解体はアメリカ合衆国などでは超高層ビルや巨大なスタジアムなど、破壊して撤去するにしても時間とコストが掛かるような場合に用いられる解体手法ではあるが、日本のオフィス街のようにビルが隣接していたり、火薬の取締り規則が厳しく使え