絶滅危惧種の淡水魚トミヨ属雄物型を守る湯沢市横堀にある赤塚地区の保護池が、今年度から保護活動を取りやめた。交雑が進み、純粋種が守れないためだ。県が保護池を造成してから11年。県内初の人工池による試みだったが、絶滅危惧種保存の難しさが改めて示された。 保護池が完成したのは2000年8月。県が進めた圃場(ほ・じょう)整備事業で、一帯に生息する雄物型の絶滅が心配されたため、県が同地区に造成した。 同年10月には、他地区に移していた雄物型20匹を、直径が縦15メートル、横5メートルほどの楕円(だ・えん)形の保護池に放した。翌年10月、管理を受け持った旧雄勝町(現湯沢市)が調べたところ、増えた779匹のうちトミヨ属淡水型が445匹で、雄物型は334匹だけだった。 04年からは赤塚地区町内会が市から管理を委託され、水温や水量の測定のほか、池周囲の草取りなどをしてきたが交雑が進み、雄物型は減るばか