右直事故、また右直事故……。ここ一か月で何回耳にしたことだろう。毎日のように繰り返される悲劇。バイク(直進)とクルマ(右折)による死亡事故がこれだけ立て続けに起こっているとなると、もうこれは根本的に何かがおかしいと思わざるを得ない。 1日当たり120人が「右直」に遭遇している4輪側の見落としが多い。気づかなかった(前方不注意)。いけると思った(速度誤認・判断の誤り)。事故を起こした4輪のドライバーの多くが同じことを言うが、注意力散漫ではないか。認知・判断・操作のどれもができていない。というか、真剣に事故を起こしてはならない、事故を回避しようと思っているのだろうか。 ヒヤリ・ハットの法則として知られる「ハインリッヒの法則」というものがある。1つの重大事故の陰には数多くの潜在的なトラブルが潜んでいるという考え方で、その割合は1(重大事故):30(軽微な事故):300(ニアミス)というもの。 2