(その2からの続き) 勇気ある決断、と上に書いた。私自身の体験を交えてもう少し詳しく記す。 私が日本SF作家クラブに所属していたときのことだ。当時、私は会長だった。新宿の喫茶店で、私を含め4名の打ち合わせがあった。そこにはこれから日本SF作家クラブに入りたいという方が同席しており、彼の推薦者もいた(クラブへの入会には3名からの推薦がまず必要)。 会合自体は和やかに進んだのだが、その方はかつて会員の反対に遭って入会が拒否されたケースがあることをご存じのようだった。入会の話になって、それでふと「否決されたらいやだなあ」と笑いながらおっしゃった。 そのとき推薦者が漏らした言葉は忘れられない。「そんな奴は、粛清してやる」。そうか、これがこの人の本心なのか、と思ったものだ。 私がクラブ内の人間関係で疲弊を感じていたとき、上野駅の近くのカフェで、あるクラブ会員と話をした。いろいろと相談に乗ってくださっ