担当編集の方から送って戴きました。ありがとうございます。めくったら止まらず、最後まで読みました。面白い本を読んだら衝動が湧き誰かに伝えたくなる。一気に感想を書き上げたら、長くなったのでブログにも載せます。SNSには読者からの感想が溢れると思います。 佐々涼子さんの新刊『夜明けを待つ』を読んだ。後書きは彼女からの別れの挨拶だった。 「五五歳の私は、人よりだいぶ短い生涯の幕を、間もなく閉じることになる。昨年一一月に発病した私は、あと数か月で認知機能などがおとろえ、意識が喪失し、あの世へ行くらしいのだ」 佐々さんの病気は「悪性の脳腫瘍、その中でも、とりわけ悪性度の高い『神経膠腫』、別名『グリオーマ』」(あとがきより抜粋)である。ノンフィクション作家らしく、自身の死もごまさかずに書くものだなと感心していたら、こんな記述をみつけた。 「私は自分の文章を書く時にひとつだけ決めていることがある。それは誰