海外インターネットで一世を風靡する保護犬かぼすのミーム。 Dogeから読み解くイーロン・マスクの思想――長期主義の倫理観。 2023年4月4日、Twitterのロゴマークが何の前触れもなく一匹の柴犬に変わった。 大半の日本人Twitterユーザーはさぞかし困惑したことだろう。しかもその柴犬というのが、どこにでもいそうな、日本に住む「かぼす」と名付けられた一匹の飼い犬でしかない、とすればなおさらだ。 今年18歳を迎えるかぼす(♀)は、保育士の佐藤敦子(かぼすママ)によって2008年に引き取られた保護犬である。それ以前のかぼすは、ブリーダーの廃業によって他の19匹の柴犬とともに動物愛護センターに収容された後、動物愛護団体に保護されていた。一緒に連れてこられた柴犬のほとんどは殺処分されてしまった。 前の犬を亡くしてから2年が経ち、もう一度犬と暮らしたいと思った佐藤は、里親募集の広告でかぼすのこと