9万5000人以上の就活生が対象となり、うち約2万6000人の同意なく個人情報が外部提供されていたリクナビの内定辞退予測。違法なサービスはなぜ、どのように生み出されたのか。5カ月間の取材から浮かび上がった原因と実態を、全3回の連載で検証します。 「4日後までに他社の選考を全て放棄してほしい。従ってもらえない場合、内定は取り消します」 慶大4年の男子学生(23)は2019年5月下旬、内定先の企業に突然こう告げられた。 内定を言い渡されたのは4月下旬。「人事面談では、『悔いの残らないように就活をやりきって』と温かい言葉をもらった」。ところが5月を境に採用担当者の態度が一変。就職活動を終えるよう迫られた。近年、学生の囲い込みを図る企業の間で横行する「オワハラ(就活終われハラスメント)」だ。 当該企業は、就職情報サイト「リクナビ」を運営するリクルートキャリアから「内定辞退可能性スコア」を購入してい