「料理」は、食べる時の「味覚」だけでなく、実は五感を使って楽しむことができるものです。料理をする過程には、食材を「愛でる」ポイントがたくさんある、と、自炊料理家の山口祐加さんは言います。そんな山口さんに、旬の野菜を使った「五感をひらくレシピ」を教えていただきました。 料理をしているとき、ふと「野菜ってきれいだなぁ」と思うことがある。そういうときは手を止めて、まじまじと観察する。近くで見ると、普段気づかない野菜の特徴に気が付く。 「見た目」だけでない。例えばオクラをさわっていると、指先にチクッとする感覚がある。よく見ると表面のうぶ毛が固くなっているのがわかる。それを指先で感じたのだ。 新鮮であればあるほど、うぶ毛はかたい。鮮度のいいうちに食べられるって、いいものだ。 同じ名前の野菜でも、時期や産地が異なれば味も異なる。厳密にいえば、一つひとつサイズも違うし、寸分たりとも同じ野菜は存在しない。
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