中国電力の島根原発１・２号機（松江市）で機器点検・交換漏れが見つかった問題で、経済産業省原子力安全・保安院の出先機関「島根原子力保安検査官事務所」が、同電力から交換漏れの知らせを受けたのに、約１カ月半にわたり保安院に報告していなかったことがわかった。 　同検査官事務所などによると、中国電力は１月２２日、１号機の原子炉格納容器に注水する機械のモーターを交換していなかったミスを確認し、直後に同事務所へ連絡。これに対し事務所側は、１号機の保安検査まで保安院への報告を保留し、検査後の３月上旬に報告したという。 　同事務所の朝倉博文所長は「中国電力から安全上の問題はないと連絡を受け、重大な事象ではないと判断した」と説明している。

１３７７円相当の商品を万引きした男性に「１年の被害額は１０９万円だ」などと迫って現金５０万円を脅し取ったとして、岡山県警が同県倉敷市のスーパーの店長や保安員ら３人を恐喝容疑で逮捕した事件で、スーパー経営会社のマニュアルには過去の被害額を請求することは定められておらず、３人がマニュアルを逸脱していた可能性のあることがわかった。 　スーパーを経営する「トライアルカンパニー」（福岡市東区）の吉田淳・管理本部長によると、同社の万引き被害は全１０６店で年間約１０億円という。被害弁償に、問題処理にかかわった社員の時間給を上乗せして効果を上げている事例を知り、同じような内容の社内マニュアルを作成し、昨年１１月、「万引きＧメン」と呼ばれる専門の保安員を置く店でスタートした。 　ただ、事件のあった店で回収額が他店に比べ多かったことから、同社は、マニュアルを逸脱して過去の被害にさかのぼって請求していたことを把

３３枚の巨大「かき揚げ丼」 　東京都国立市の和食店「つり舟」に近所の一橋大生らが殺到している。お目当ては、かき揚げ３３枚の巨大どんぶり。３合のご飯を含めると重さは４キロだ。 　かき揚げは５００グラムのエビにサツマイモ、カボチャ、ゴボウなどで作る。２１年前に始めた時はわずか３枚だったが、完食者が出るたび、３枚増しに。 　昨年６月、女性が３０枚のせのどんぶりを１時間強で平らげ、とうとう今の量になった。店主は「大食い記録も学生生活の良き思い出にしてほしい」。予約制で千円。

神奈川県庁に家宅捜索に入った捜査員ら＝８日午後３時５０分、横浜市中区　　 　神奈川県庁の不正経理問題で、同県警は８日、元同県税務課経理班長の吉田伸一容疑者（５８）＝横浜市港北区日吉本町６丁目＝と、元同班職員の木村仁容疑者（５０）＝同県松田町松田惣領＝の２人を詐欺容疑で逮捕し、発表した。同日午後、県警は県庁の税務課などを家宅捜索した。 　県警捜査２課によると、両容疑者は２００４年３月ころから翌年３月にかけて、県庁と取引があった２業者への架空発注で、県が支払う代金をだまし取る目的で、実際には購入していない事務用品の支払い命令票を県出納課に提出。事務用品などの代金として約４千万円を県から２業者へ払い込ませたうえで、だまし取った疑いがある。 　同県では昨年、業者への架空発注でプール金をつくる「預け金」があったことが発覚。その調査の中で吉田容疑者ら同課元職員４人による私的流用も判明。死亡した１人を除

日本医師会館（東京都文京区）で２日、外部から届けられた鉢植えから出火して床の一部が焼けた火事で、会館の職員が駒込署に「鉢の包装を縛っていたひもをライターで焼き切ろうとしたところ火が出た」と話していることが、同署への取材でわかった。同署は失火とみて調べている。 　同署は脅迫などの疑いで捜査を始めたが、発火装置がなかったため、鉢の中の肥料などが自然発火した可能性もあるとみて調べていた。さらに今週になって職員が「騒ぎが大きくなり、言い出せなくなった」と申し出たという。 　同署によると、鉢植えは都内の製薬会社の男性が、新会長の当選祝いに送ったコチョウランで、２日午後１時半ごろ、百貨店から会館に届いた。鉢はセロハンで包まれ、ひもで縛られていた。職員ははさみが見当たらなかったため、持っていたライターで付けたところ、セロハンに引火したという。

エイズ根絶をうたったコンドーム自動販売機への投資勧誘を無登録でしていたとして、岐阜県警は８日、愛知県一宮市、自販機設置会社役員山口竹夫容疑者（５５）ら３人を金融商品取引法違反（無登録営業）の疑いで逮捕し、発表した。山口容疑者は、岐阜や愛知、大阪など１７府県で「約１千人から計約１０億円の出資金を集めた」と供述しているが、配当金支払いなど容疑の一部は否認しているという。 　ほかに逮捕されたのは、山口容疑者の内縁の妻江崎久美子（５７）、長男高志（２９）の両容疑者。 　発表によると、２００８年９月〜０９年８月、３人は共謀して岐阜県高山市のホテルなどで、同市の無職女性（６８）ら４人に「エイズ予防のために避妊具の自販機を設置している。１口１０５万円で出資すれば毎月１万円の配当を保証します。絶対に損はしません」などと、国への登録をしないで金融商品の勧誘をし、計６３０万円を出資させた疑いがある。 　県警に

政府の行政刷新会議は８日、２３日から始める「事業仕分け」第２弾で、仕分け作業のインターネット生中継を民間企業に委託する方針を決めた。委託費は支払わないが、数万件のアクセスを集めるため、すでに関心を寄せている企業が複数あるという。 　枝野幸男行政刷新相が同日、記者会見で明らかにした。仕分け作業のインターネット生中継は、昨年１１月の第１弾では内閣府のホームページで約２万６千人が同時に視聴できた。今回も２万〜３万人規模の同時視聴を想定している。作業の様子を最初から最後までライブ中継するなどの条件を満たす企業に委託する考えで、「プロに任せれば、前回より良い画質で提供できる」（同会議事務局）とみている。 　仕分け作業は、民主党の蓮舫参院議員と尾立源幸参院議員のもとにそれぞれ３人の国会議員と７、８人の民間の仕分け人による２チームが同時並行で行う。傍聴席はチームごとに２００人程度を用意する予定。会場は、

独立行政法人の不要な財産を国庫に納付するよう義務づける独法通則法改正案が８日、衆院本会議で審議入りした。鳩山内閣が昨年実施した「事業仕分け」などで不要と判断された不動産や基金を返納させ、新たな財源を生み出すのが狙いだ。 　原口一博総務相は衆院本会議で「独法の財務基盤の適正化と国の財政基盤の強化を図る」と改正の意義を強調。改正案が成立した場合、２０１０年度は現金で６４４８億円、不動産などの現物で９８７億円が国に返還されるとの見通しを明らかにした。 　一方、政府案が不十分だとする自民、公明、みんなの３党は８日、対案を発表した。不要資産の国庫納付義務に加え、各府省に分かれている独法評価機関の一元化や、理事長の公募制などを盛り込み、政府案より踏み込んだ内容。対案は７日に衆院に提出済みで、記者会見した自民党の秋葉賢也議員は「民主党政権の目指す方向性と矛盾する中身ではないので、組み入れて欲しい」と話し

無所属議員からなる平沼グループの城内実氏、与謝野氏に近い自民党の後藤田正純氏といった若手も参加しなかった。平沼氏は、夏の参院選で自民党の候補者選考にもれた旧知の中川氏に打診し、了承を得たが、メンバーは７０歳前後の議員ばかりとなった。 　郵政をめぐっては、鳩山内閣が民営化見直し法案を今月中に提出する予定だ。新党は結成早々に対応でもめないよう対案をまとめる方針。ただ、民営化によって全国一律で郵便物を届けるユニバーサルサービスに支障が出たことを認めつつ、鳩山内閣ほど踏み込んだ見直しはしないという妥協案となりそうだ。 　こうしたあいまいさは他党の格好の攻撃材料だ。みんなの党の渡辺喜美代表は７日の会見で「たちがれ日本」と皮肉った。与謝野氏と同じ派閥だった自民党の伊吹文明元幹事長は「当面の損得で離散集合する政治家は必ずや後世の批判を受ける」と語った。 　与謝野氏が声をかけた橋本大二郎・前高知県知事も、

現時点で仕分け対象候補の独立行政法人 　鳩山政権が２３日から始める「事業仕分け」第２弾で、仕分けの対象となる独立行政法人（独法）の候補が７日、明らかになった。現在１０４法人ある独法のうち、都市再生機構（国土交通省）や大学入試センター（文部科学省）、国民生活センター（内閣府）など１１府省が所管する５４法人が挙がっている。事業数では１００以上にのぼる。 　国会議員で構成する「仕分け人」が、６日から対象候補の法人から聞き取り調査をしており、今月下旬に予定されている行政刷新会議（議長・鳩山由紀夫首相）で対象法人と事業を最終確定する。政府関係者は「現在のリストから多少の増減がある」としている。２３日からの事業仕分け本番で、対象法人の事業の中身を精査し、必要性や緊急性が低い事業の「廃止」や「予算削減」などを判定する。 　民主党は野党時代、独立行政法人について「官僚の天下りや税金の無駄遣いの温床」と指摘