宮城県議会の安部孝議長(60)が8日、議長職の辞任を表明した。政務活動費(政活費)を自宅の水道代などに充てた不明朗な支出への批判が続いていた。 安部氏の政活費を巡っては市民団体が、仙台市の6階建ての自宅に置いた事務所の賃料や光熱費、県政報告会の会場費など、過去6年余りの計約1186万円の支出が不適切だと指摘し、今年2月以降、住民監査請求をしたり詐欺容疑で告発したりした。自宅は、元々同居していて今年結婚した妻とその親族の名義で、賃料は妻らに払われていた。 市民団体は事務所としての実態がないうえ、賃料の支出は政活費の指針で不適切とされる、生計を一にする親族への支出だと指摘。県政報告会は政務ではなく後援会活動で、会場は居酒屋など飲食店が多く、事実上の飲食費だったとした。 県監査委員は4月、事務所のガス・水道代約42万円は「不当利得」と認定。安部氏はこれを含む約900万円を県に返還したが、理由を「