今回も前回に続いてLKMLでのセキュリティ関連の話題を取り上げる。個人情報保護法や様々な事件のせいで、Windowsの世界では情報漏洩に対する関心が集まり、関連製品の花盛りといった感があるが、Unixやオープンソースの世界ではこの分野は、比較的古い歴史を持っている。 Brigham Young UniversityのPhillip Hellewellが「[PATCH 0/12: eCryptfs] eCryptfs version 0.1」と題した、13部に分かれたPatchをLKMLにポストした。2005年11月2日のことである。最初のメールには、Patchではなくメッセージが書かれていた。 eCryptfs version 0.1 このパッチセットは、eCryptfsのバージョン0.1を構成するものである。我々はこれを、カーネルへ取り込みについてレビューを良くして貰うために、提示し