2019年、5Gの商用サービス開始を急いできたのは米国と韓国だけではありません。欧州のいくつかの国、そして中国でも、5Gの商用サービスを次々と開始しています。それぞれの国々の狙いはどこにあるのでしょうか。 「インダストリー4.0」で5Gを急ぎ始めた欧州 欧州は2Gの時代、日本と韓国以外のほぼすべての国で利用されていた「GSM」方式を開発し、エリクソンやノキアが携帯電話基地局や端末の市場で高いシェアを獲得。世界の携帯電話市場をリードする存在となっていました。 しかし、3G時代には電波オークションの高騰などで携帯電話会社が疲弊し再編が進んだのに加え、急速なスマートフォンシフトや中国企業の台頭で主要企業の存在感が低下。4Gではネットワーク整備で日本や米国、韓国などに後れを取るなど、最近ではむしろネットワークサービスの出遅れ感が目立っていました。 そうしたこともあって当初、欧州の携帯電話会社はあま