ヤマアジサイ(広義)の中から、甘味の強い(ある)変異株を選抜し、その葉を発酵乾燥したのが甘茶である。昔から、4月8日の灌仏会の甘茶供養に用いられ、また生薬の甘味剤として、日本薬局方にも収載される。 甘茶による中毒が、2009~2010年、相次いで発生した。いずれも花祭り(灌仏会)で、子供数十人が、甘茶を飲んで嘔吐症状を訴えた。原因はまだ定かではないが、濃い目のアマチャをいただいたという報告もある。甘茶は薄くても十分に甘くおいしいので、濃い甘茶を作る必要はない。なお、甘茶の葉でシアン化合物が検出されるとの報告があるが、普通に入れた甘茶では検出されていない。