幕末の日本製短銃を持つ沢田さん=茨城県庁コルト社製を模したと見られる和製短銃 ペリーが日本に贈った短銃を複製したとみられる幕末・日本製の精巧な6連発短銃が見つかった。幕末の精巧な和製短銃は現存しておらず、手に入れた大阪市の古式銃研究家、沢田平さん(74)は「日本の工作技術の高さを証明する貴重な資料」と話す。沢田さんは水戸藩で作られたと推測、「桜田門外の変で井伊直弼を撃った短銃の可能性が高い」とも話している。 米・コルト社製の複製で、全長35.4センチ。銃身内に七条の施条線が刻まれるなど高度な技術が使われていた。グリップは中国から輸入された高級紫檀(したん)。全身に桜の花が彫られ、一部には純銀も使われている。安政年間(1854〜1860)に活躍した彫工「鎌田壽次」の名が彫られている。 ペリーは1854年の2度目の来日の際、将軍家や江戸幕府の閣僚などに最新式のコルト社製短銃を贈ったとされ