性同一性障害を告白しているシンガー・ソングライター、中村中(あたる、29)が、6枚目のアルバム「世界のみかた」(テイチク・エンタテインメント)をリリースした。初回限定盤には収録曲の順序を逆にした「逆位置盤」も加えた。「同じものでも見方によって異なる意味になる」と中村らしい発想の1枚。アルバムに込めた思いを聞いた。 初のセルフプロデュースとなるテイチク移籍第1弾アルバムで、最新シングル「幾歳月」のアルバムバージョンなど11曲を収録。「逆位置盤」について「物事は一方向だけでは、真意がつかめないから」。曲順を逆にしただけで、印象ががらりと変わるから不思議だ。 今回は「何をテーマに歌うべきか」という根本的な悩みに直面しながら制作に臨んだ。そして、自身の原点に立ち戻ることになったという。 「曲作りがうまく進まないとき、『私はなぜ歌おうと思ったのか』と自己分析したんです。初めて曲を書いた10代の頃、い