排卵障害と書くと一つの病気のように感じる方もおられると思いますが、様々な原因と病態があります。ここでは、その中でも高頻度に出てくるPCO(多嚢胞性卵巣症候群)について解説をしていきたいと思います。 卵巣にはたくさんの卵細胞があり、平均して月にひとつずつ成熟し、排卵します。卵細胞は卵胞という袋に包まれていて、発育するにつれてこの袋が大きくなっ ていき、およそ2cmくらいの大きさになると破裂して、卵胞の中の液体とともに卵細胞が排卵されます。 多嚢胞性卵巣症候群とは卵胞が卵巣の中にたくさんでき、ある程度の大きさにはなるのですが、排卵がおこりにくくなる病態です。 多嚢胞性卵巣症候群というのは長い名前のために、「polycystic ovary syndrome」という英語の病名の頭文字をとって、PCOSまたはPCOと呼ばれます。 PCOについては病気と捉える方が多いのですが、病気というより、一連の
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