カーボンニュートラル(温暖化ガス排出量実質ゼロ)の実現に向けて投入が進む電気自動車(EV)。この巨大な新車需要を狙い、ブリヂストンが攻めに出る。EVでの採用実績がある環境タイヤ技術を2030年までに全乗用車タイヤの9割まで拡大。急速なEVシフトに対応する。そんな同社が手掛けるEVタイヤの原点は、13年投入のドイツBMW「i3」向けタイヤだ。当時、開発の舞台裏では元F1タイヤ技術者の熱き奮闘があった。(本文は敬称略) 大径・幅狭の低燃費タイヤ技術「ologic(オロジック)」を適用した「ECOPIA EP500 ologic」。ブリヂストンの桑山勲(現在、次世代技術開発第1部上席研究主幹)が中心となって開発した。技術の詳細は後述する。BMW i3(初代)は2013年11月に発売。(出所:BMW) 「世界最高のレーシング用タイヤを開発してみせる」 08年夏、長らくの欧州勤務から帰国の途に就いた
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