Innovative Tech: このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 京セラ研究開発本部フューチャーデザインラボの研究チームが人間拡張研究の一環として開発した「無意識な音を意識化させるヒアラブルデバイスの提案」は、何かに集中していて聞き逃した音声を後から教えてくれるヒアラブルデバイスだ。 何かに集中していて周囲の音が聞き取れなかった経験はないだろうか。例えば、スマートフォンでゲームをしていて電車のアナウンスが聞こえず乗り過ごしてしまったり、空港でPC作業をしていて搭乗アナウンスを聞き逃したり、講義でメモを取っていて講師が話す重要な内容を聞き逃してしまったりなど。 このように、人間は常に複数の事柄に集中できず、一方の集中により集中外の他方の事柄が埋もれてしまう
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