『日本の絶望 ランキング集』(大村大次郎/中央公論新社) 日本は“オワコン”だと、いつから叫ばれ始めたのか。かつては世界から“ジャパン・アズ・ナンバーワン”とまで称されたこの国であったが、今や、国の将来を嘆く声も少なくない。 実際、その声は正しいのか。書籍『日本の絶望 ランキング集』(大村大次郎/中央公論新社)は、数ある国際データから「インフラ、医療、経済、教育、家計など」の現在を読み解く一冊だ。データから見えるのは絶望か、希望か。一部抜粋で、その内容を紹介する。 1970年代後半にはじまった「少子高齢化」への対策が急務に 少子高齢化に伴い、将来訪れる“老後”に不安を抱く現役世代は少なくない。かねてより叫ばれている日本の社会課題だが、これが加速したのは「政治の無策」によるもので、ひいては「人災」だと著者は主張する。 本書によるとじつは、「少子化」の課題を抱える国は日本だけではなかった。日本