東京都の豊洲市場(江東区)をめぐる問題について、石原慎太郎・元都知事は17日付の産経新聞にコラムを寄稿し、「官僚から報告を受けた記憶はない」などとした。石原氏は在任中に築地市場(中央区)の豊洲移転を決めており、経緯などを尋ねた都の質問状に今月、「分からない」などと回答していた。 コラムによると、石原氏は、都が豊洲市場用地を東京ガスから購入した際の経緯について、「本契約までの経緯の詳細について都の官僚から報告を受けた記憶は一切無い」とした。先月発覚した、主な建物下で盛り土がなかった問題について「そのとばっちりが前々々任者の私にまで及んでき」たとし、原因などは「関係者の記憶はまばらで、事は芥川の小説ではないがまさに『藪(やぶ)の中』の印象を出ない」としている。