無料低額宿泊所という施設をご存じだろうか。ホームレスなど住むところがない人たちに、無料または低額で部屋と食事を提供する施設だ。しかし入居者の生活保護費から利用料を天引きしたり、施設職員による暴力などが社会問題にもなっている。なかなか見えにくい“壁の中の問題”について、NPO法人「ほっとポット」の藤田孝典代表理事が実態を語った。 →貧困ビジネスとは何か? 低所得者を喰う者たち(前編) →貧困ビジネスとは何か? 低所得者を喰う者たち(後編) 無料低額宿泊所に対する相談は年々、増えている。相談内容としては「通帳を勝手に管理されている」「施設管理者からの暴言・暴力がある」「部屋が狭くて息苦しい」といったものが目立っている。施設を利用しているのはホームレスの人や退院後で住むところがない人が多い。 埼玉県のとある無料低額宿泊所を外から見ると、ごく普通のビルにしか見えない。しかし窓をよく見てみると、間仕