お盆も過ぎ、そろそろ暑さも和らいでほしい今日このごろ、電子書籍をめぐる話題も、7月のブックフェアが終わって一段落なのか、あまり大きな動きがありません。そこで今回は、雑談めいた話題で書いてみようと思います。 毎年夏になると、書店ではさまざまな出版社による「文庫フェア」が行われます。比較的小さな書店でも、店内の一角にそのためのスペースをとり、「新潮文庫の100冊」や「カドフェス2014(角川文庫)」や「ナツイチ2014(集英社文庫)」などが展開されている光景は、夏の風物詩としてすっかり定着しました。むしろ、いまやルーチン化しているのではないか、とさえ感じるほどです。 こうした「文庫フェア」は、現在はネット上でも同時に展開されています。それぞれの特設サイトにはラインナップされた本の紹介文があり、本の一部が立ち読みでき、気に入った本はネット経由で購入できるのですが、残念なことに、フェアに選ばれる作