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小説と書評に関するazai76のブックマーク (4)

  • リチャード三世+酒呑童子=「朧の森に棲む鬼」

    これはシビれる!あこがれるゥ! ときは乱世。死人(しびと)の山から、一人の男が現れる。名はライ。野心と欲望あふれ、嘘をまことと言い包める"舌先"を武器に、王になろうとした男の物語――ッ! この「嘘」がいいんだ。だいたい名からしてライ(Lie)なんてイカしてる。そして、その名に違わず上手な嘘をつきまくる。彼を偽り、彼女を騙り、話術と詐術と策略でノシあがっていく。絶体絶命のピンチを舌先三寸で切り抜ける。オンナとカネが大好きで、ハッタリかますのもっと好き。無理を通して道理を蹴っ飛ばす。嘘がホントになり当がウソに化ける変わる変化する。「オレを誰だと思ってやがるっ」すげぇぜアニキ! ん? どこかで訊いたこのセリフ――そう、この脚は、「天元突破グレンラガン」の構成を担当した中島かずき。これは「嫁と天元突破グレンラガン」で、よしぼうさんに教えてもらったおかげ、感謝、感謝、大感謝です。 性格はこのカミ

    リチャード三世+酒呑童子=「朧の森に棲む鬼」
  • [書評]1Q84 book1, book2 (村上春樹): 極東ブログ

    文学は社会が隠蔽すべき猥雑で危険な思想をあたかもそうではないかのように見せかけつつ、公然に晒す営みである。日の、物語の出で来初めの祖なる「竹取物語」は天皇とその体制を愚弄する笑話であった。日歴史を俯瞰して最高の文学であるとされる「源氏物語」は天皇の愛人を近親相姦で孕ませ、それで足りず少女を和姦に見立てて姦通する物語である。 同様に村上春樹の「1Q84」(book1参照・book2参照)の2巻までは、17歳の少女を29歳の男が和姦に見立たて姦通する、「犯罪」の物語である。また国家に収納されない暴力によって人々が強い絆で結ばれていく、極めて反社会的な物語でもある。それが、そう読めないなら、文学は成功している。あたかも、カルトの信者がその教義のなかに居て世界の真実と善に疑念を持たないように。いや、私は間違っている。「1Q84」は、私たちの社会がその真実と善に疑念を持ち得ないような閉塞なカル

    azai76
    azai76 2009/06/08
    やっぱ3が出るのかなあ・・・。
  • 作家を、プロデュース「小説作法ABC」

    小説を書く基技術がひととおり。 新米作家の教則として読んでもいいし、深い読書への手引書として扱ってもいい。「小説は、Why? とBecauseで推進される」とか、「読書の快楽は予定調和とドンデン返し」といった基礎だけでなく、「同じ村上でも、春樹は回想、龍は実況」や、「谷崎は変態、三島は売れない俳優」といった、著者の文学観をも垣間見ることができる。 なかなか実践的なのは、各章のおしまいに「練習問題」がついているところ。たとえば、既読の小説のあらすじを100字にまとめろという。要約することで、いわゆる「読ませどころ」へ向かわせる物語の軌跡が見えてくるんだと。さらに、要約した小説の帯コピーを50字でまとめろという。キャッチコピーを考えることで、その小説の「最大の売りどころ」を見抜けという。要は「目玉」やね。おもしろそうだとそのとき感じた作品を漫然と読んできたわたしにとって、いい刺激になる。

    作家を、プロデュース「小説作法ABC」
  • 2009.4a / Pulp Literature

    Peter Boxallの"1001 Books"【Amazon】が凄い。英文学を中心に、古今東西1001冊ものフィクションを紹介している。こういうのは得てして「名作」ばかりになりがちだけど、書はかなりバランスを重視しており、古典から現文まで幅広く揃えている。なかなか目新しいリストなので、外国文学が好きな人は要チェックだろう。 日からは、村上春樹・大江健三郎・三島由紀夫・芥川龍之介・夏目漱石が名を連ねている。このなかで意外なのが夏目漱石で、なぜか『こころ』が入っているんだな。どちらかというと内向きの小説というイメージだったので、まさか外国人受けするとは思わなかった。川端ではなく、漱石なところがまた渋い。 以下、1001冊のリスト。年代の新しい順にソートした(上が新しく下が古い)。 2000年代 カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』 イアン・マキューアン『土曜日』 ゼイディー・スミス『

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