『ケーキの切れない非行少年たち』は、発達にかかわる心理職、支援職、保護者が相次いで感想をSNSに投稿するなどして人気が広がった2019年に最も売れた新書です。 まず、表紙裏が一般の保護者には衝撃的。支援職や専門職は、この領域について既視感あると表現していますが、今の学校教育や心理職、児童精神医、小児科医の多くが傍観したまま見捨ててきた領域だということは、皆さんに自覚していただきたいです。 だからこそ、この新書がこれほどまでに注目されているのでしょう。 「反省以前の子ども」が沢山いるという事実。 認知力が弱くケーキを等分に分けることすら出ない子どもが少年院には大勢いる。 問題の深刻さは、普通の学校でも同じなのだ。人口の数%はいるとされる「境界知能」の子どもたち。 支援業界も教員も支援の狭間の子どもたちが排除されることを傍観し、見捨ててきました。 多くの心理職はこの領域を病識がない、または困難