着物姿で気軽に移動したい人たちのニーズに応える自転車「KOTO LX 20」が4月1日、京都府自転車軽自動車組合から発売された。最大の特徴は、足首まで裾のある着物でも、楽に乗り降りできる“超低床”のフレーム設計。着物で日常を過ごす人の多い京都ならではの発想だ。見た目は普通のママチャリに近いが、実は開発にかなりの時間と労力、手間がかかったのだという。 京都らしい和のこだわり 製作のきっかけは、京都府中小企業団体中央会からの要望だった。京都で暮らす人たちは、日常を着物で過ごすことも多い。しかし着物姿で自転車に乗ると、裾が絡まったり、高価な着物が泥や油で汚れたりするため、街中の移動に自転車を使いたくても使えなかったのだ。 そんな悩みを呉服店などから聞いた同会は2008年、京都府自転車軽自動車商協同組合に対し、「着物でも手軽に乗れるような自転車を、京都ブランドで作ってほしい」と依頼。開発が始まった