日本弁護士連合会(日弁連)は11月21日、マイナンバーカードと健康保険証を一体化した「マイナ保険証」義務化に反対する院内集会を衆院第一議員会館(東京)で開いた。 2024年秋で健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化する政府の方針に対し「本人申請に基づきカードを交付、発行するという任意取得の原則に反する」と見直しを求めた。(ライター・国分瑠衣子) ●カードの本人確認情報「戸籍上の性と性自認が異なる人に精神的な苦痛を与える」 日弁連はマイナ保険証の事実上の強制となると、会長名で反対声明を出している。院内集会では水永誠二・日弁連情報問題対策委員会副委員長が、マイナカードとマイナ保険証の問題点について次のように説明した。 マイナカードは券面に12桁の個人番号が記載されている。日弁連はこの記載で個人識別番号を知られ、名寄せやデータマッチング(プロファイリング)される危険性があると指摘している
安倍晋三元首相の国葬(9月27日予定)は憲法に違反するなどとして、弁護士や学者らが8月26日、反対の声明を発表した。 声明の賛同者であり、旧統一教会の被害者救済にあたる郷路征記弁護士は、信者にとって安倍氏は「まだ霊界で生きていて、地上でのサタンの勢力と戦う統一教会を励ます存在」だと指摘。そのため国葬を実施すれば、教会を勢いづかせる可能性があると警鐘を鳴らした。 ●国葬は安倍政治批判の自由を奪うものと主張 この声明は「23期・弁護士ネットワーク」が法曹界に呼びかけ、賛同者数は118人にのぼった。 この日、記者会見を開いたメンバーの梓澤和幸弁護士は「銃撃事件は心より残念だが、国葬は安倍政治の歴史に対する批判の自由を奪い、弔意を強いることで自由な良心に踏み込むことであり、賛同できない」と呼びかけた。 声明の柱は4つ。 ・国葬は国民に弔意を強制するもの ・国葬は岸田内閣による政治利用 ・法律の根拠
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)は8月21日、報道機関向けに注意喚起のリリースを出した。ワイドショーや新聞、週刊誌を中心に報道が相次いでいることに対し「日本国憲法第20条で保障された『信教の自由』を無視した魔女狩り的なバッシング行為」で、著しい名誉棄損と信者や関係者に対する深刻な人権侵害に当たると主張している。 ●「一部の民放ワイドショー」と特定の番組を示唆 「異常な過熱報道に対する注意喚起」と題するリリースは21日午後、ホームページに掲載されるとともに、広報部から直接メールで弁護士ドットコムニュース編集部にも届いた。 文書の中では「一部の民放ワイドショーが意図的にたれ流す元信者と称する人物の証言インタビューには、事実確認が行われたとは到底思えない内容が散見されます」などと、特定の番組に対する抗議と取れる記述がある。 こうした報道によって、差別やヘイト感情が生まれていると指摘。団体や信者
客からの暴言や暴力などを意味する「カスタマーハラスメント(カスハラ)」。コロナ禍でもっとも被害が大きかった業種のひとつにドラッグストア業界がある。 「2020年2月末ごろからドラッグストアの店頭からマスクがなくなった。店にマスクが入荷すると、お客さんに取り囲まれる状況。品切れになると、従業員が『お前のマスクはどこのマスクだ、それを売れ』と理不尽なことをよく言われた」 こう振り返るのは、流通などの労働組合でつくるUAゼンセンの西村正光さん。UAゼンセンが2020年に実施した組合員アンケートによると、直近2年でカスハラ被害にあったドラッグストアの労働者は63.9%。このうち約7割にコロナを理由とする迷惑行為があったという。 直近2年でカスハラ被害を受けた人のうち、コロナの影響による被害があったと答えた人の割合(UAゼンセン2020調査より:赤枠は編集部) しかし、店側がカスハラに抗議しても、客
牛丼チェーン「吉野家」は4月18日、同社の常務取締役企画本部長が、外部の社会人向け講座に講師して登壇した際、不適切な発言をしたとして、ウェブサイト上で「多大なるご迷惑とご不快な思いをさせたことに対し、深くお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした」と謝罪した。 問題となっているのは、早稲田大学の「デジタル時代のマーケティング総合講座」での発言だ。受講生と思われる投稿によると、常務取締役は講座で、若い女性を狙ったマーケティング施策を「生娘をシャブ漬け戦略」などとたとえる発言をしたという。ネット上で「性差別・人権侵害」などと批判されていた。 吉野家によると、一度利用した客の継続利用を図る意図のもとでの個人の発言だったという。同社は「言葉・表現の選択は極めて不適切でした。人権・ジェンダー問題の観点からも到底許容できるものではありません」としている。役員は講座翌日、主催者側に書面で反省の意と
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