◆週のはじめに考える 書き換わる聖徳太子像@東京新聞 聖徳太子ってのはある程度以上は伝説的なフィギュアではある。少なくとも、近現代においてこの人物の政治家としての評価は、恐らく史実と比べて過剰な方向に振れていたのではないかな、と思わされる部分は存在する。というか、恐らく書紀自体がそこまで聖徳太子を政治家として評価していない、とすら思われる。推古の摂政として推古紀の冒頭に記しているが、そもそも摂政自体がある種この当時は曖昧な役割な部分もあって。 その上で、書紀を虚心に読んだ上で多くの学者が疑問に思うような「聖徳太子の虚構性」が何らかの形で存在するという認識がある、みたいな意味では「非実在説」は定説化しているとは言えるのだが、聖徳太子と後に呼ばれる皇子がそれほど推古朝の上級社会で無意味な存在だったかというと、多分そうではなさげで、虚構性を強調するのはどうかな、とも。あと、非実在説的な文脈では書