『文明の生態史観』(ぶんめいのせいたいしかん)は、1957年(昭和32年)に『中央公論』に発表された梅棹忠夫の論考。『知的生産の技術』と共に梅棹の代表作。1967年(昭和42年)に中央公論社から叢書版が出版され、1974年(昭和49年)に中公文庫から文庫版が出版され、1998年(平成10年)に同文庫の改版が出版された。また1989年(平成元年)に『梅棹忠夫著作集』〈第5巻〉に、2002年(平成14年)に中公クラシックスに収録された。 概要[編集] 梅棹が1955年(昭和30年)に行ったアフガニスタン、インド、パキスタンへの調査旅行の際に、感じたことを体系的にまとめ、文明に対する新しい見方を示したものである。前半部分にはその旅行の内容をつづりながら、そこで感じた文化性、または日本との差異、そしてそれぞれの文化における価値観が述べられている。後半部分ではそれに基づき、現代でもみられる、「西洋と