前回に続いて,「GMS(総合スーパー)業界二強」といわれるセブン&アイとイオンの問題を取り上げます。セブン&アイとイオンについてはダイヤモンド・フリードマン社の『チェーン・ストア・エイジ』だけでなく,日経BP社の『日経ビジネス』からの依頼もあって,いろいろな経営分析を試みました。こうした機会を通して得たノウハウを,「経営分析の舞台裏」としてこのコラムで紹介することにします。 まずは無難な“お子様ランチメニュー”として,売上高と経常利益を調理したものを食していただくとしましょう(図1)。 図1を作るにあたっては「移動集計」という手法を採用しています。これは,例えば2008年5月期(第1四半期)については前の期の第2四半期(2007年8月期)から当第1四半期までを集計し,次の2008年8月期(第2四半期)については前の期の第3四半期(2007年11月期)から当第2四半期までを移動しながら集計す
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