無印良品は、ガラパゴス諸島を巡る旅に出ました。発端は、無印良品の製品群とガラパゴスの生き物たちに「独創と進化」という類似性を見出そうという着想でした。 しかし、孤絶した特殊な環境下で、生物が懸命に生きるさまを見つめることは、全く新しい思考の糧に手をのばすことでもあると考えています。AIの登場により、人々のくらしや幸福のかたちが移ろいつつある今。 1980年、飽和と過剰に対するアンチテーゼとして生まれてきた無印良品は、世界の変容を肌で感じつつ、再び考え始めます。 エクアドルのキトから、ガラパゴス諸島の玄関口バルトラ島を目指します。赤道直下のこの国は、環境と生物を大切に、自然大国を目指しています。キトは標高2850m。ここから離陸し、下るように太平洋へ飛び、一路ガラパゴスへ。 ガラパゴス諸島は赤褐色の火山島です。進化論の聖地と言われる理由は、海底火山の噴火で出現した絶海の孤島に様々な生物が漂着