京都大学は、日本から米国に侵入したオオハリアリの食性が侵入地で変化し、他のアリを追いやって分布を拡大していることを、日米両国での野外調査と放射性炭素分析による食物年代測定から明らかにしたと発表した。 ヤマトシロアリをハンティングするオオハリアリ(写真)、日米のオオハリアリとシロアリの放射性炭素(14C)分析による食物年代比較(中央)、および炭素安定同位体比(δ13C)分析と窒素安定同位体比(δ15N)分析による栄養段階の比較(右)。オオハリアリの栄養段階は変わらないが、食物年代は日本よりも新しくなっている。つまり、シロアリ以外の新しい食物年代をもつ節足動物も捕食するように食性幅を拡大している。(出所:京都大学プレスリリース) 同研究は、京都大学農学研究科の松浦健二 教授と博士課程学生の末廣亘氏、岡山大学の兵藤不二夫 准教授、琉球大学の辻瑞樹 教授、ノースカロライナ州立大学のロブ・ダン 教授