参院本会議での野田佳彦首相に対する問責決議が、「反消費税増税」を掲げて中小野党7会派の提出した決議案に自民党が乗っかるかたちで可決された。 ほんの20日前、自民党は社会保障・税一体改革を実現するため与野党協力の枠組みを構築したのに、この決議に賛成するのは自己否定でしかない。公明党は反発して棄権した。 政権与党である民主党も、問責可決の事態を回避する努力を見せなかった。 大幅な議席減を恐れて解散を先送りさせたい民主党と、解散に追い込むポーズはとっておきたい自民党の谷垣禎一総裁らの思惑が優先された格好だ。 主要政党が国民そっちのけで政局の駆け引きに奔走する、国会の体たらくがさらけ出された。与野党とも国民の政治不信を甘くみており、「決められない政治」に戻ったことは極めて問題だ。 決議内容は民主、自民、公明の3党による国会運営などを取り上げ、野田首相に加え自公両党にも批判の矛先を向けている。 消費