バルセロナを降ろしてCL決勝に進出し、喜びを爆発させるインテルのモリーニョ監督【Getty Images】 インテルのチャンピオンズリーグ(CL)決勝進出は間違いなく、ここ何年かのワールドサッカーにおいて、心を動かされるトピックスだった。それは、このイタリア王者が地球上で最高のチームだと言われているバルセロナを退けたからだけではない。欧州最高峰の舞台で最後に頂点に輝いたのは1965年のこと、ファイナリストになることすら38年ぶりだからだ。 だが、ミラノでの第1戦を3−1で制したインテルが、カンプ・ノウでの第2戦を0−1で落としながらも決勝へ駒を進めたその戦いぶりは、ある議論を再燃させた。敵地でのインテルはバルセロナの波状攻撃をひたすら跳ね返すばかりで、相手ゴールを脅かそうという意欲が全く見られなかったのだ。その守備一辺倒の戦い方は、目的を成し遂げるためには必要だったし、その徹底ぶりは美し