日本サッカーの聖地と言われる国立競技場。ヤマザキナビスコ杯や天皇杯の決勝戦が行われる舞台であり、全国選手権に参加する4,185校の選手たちもこの地を目指して日々練習に励んでいる。 伝統ある舞台で行われる伝統ある大会、第89回全国選手権大会決勝戦に、集まった観客はJリーグの平均を上回る35,687人。呼応するかのように報道陣の数もビッグマッチ並みに多い。同じ決勝戦でも、ユースや大学サッカーの大会ではありえないくらいの注目度であり、ユースカテゴリーで唯一ビジネスになるコンテンツともいえる。 そんなの決勝だが、根本の部分で日本代表戦やJリーグと違うところがある。それは、観客の多くが純粋にフットボールを楽しみにきているという点だ。当該チーム関係者以外の、ニュートラルな観客が多いのだ。 よって、相手チームや審判へのヤジはほとんど聞こえず、良いプレーを見たいという空気がスタジアムに溢れている。応援する