モリーニョの放出“ブラックリスト”に入っているスペイン人派閥のS・ラモスとカシージャス【Real Madrid via Getty Images】 チャンピオンズリーグ(CL)ではグループ首位通過がかなわず、リーガ・エスパニョーラでは早くもバルセロナに勝ち点11差をつけられてしまったレアル・マドリーは、これから厳しい冬を迎えることになる。しかもその厳しさはピッチで戦うチームだけでなく、フロントにも及ぶ可能性をはらんでいる。 チームが抱える成績上の問題とフロントに内在する組織的な問題は、一見すると直接関係がないもののように思える。だが、実際は違う。現在ピッチ上に表れている問題の原因は、ジョゼ・モリーニョにトップチームの監督以上の権限を与えることを認めたフロレンティーノ・ペレス会長の決断にあるからだ。 ポルトガル人監督の強烈な性格については、今や誰もが知っている。だがそれ以前の問題として、
キックオフ 「カタルーニャの日」である9月11日、バルセロナでは独立を求める大規模なデモが行われた Albert Gea-Reuters カタルーニャ自治州の独立の機運によって巻き起こったスペインの危機が、世界屈指の名門サッカークラブの将来に不穏な影を投げ掛けている。そのクラブとは、スペイン北東部カタルーニャ州の州都バルセロナを本拠地とするFCバルセロナ。世界中のファンは愛を込めて「バルサ」と呼ぶ。 9月11日は、18世紀のスペイン軍に対する敗北を思い起こす「ラ・ディアダ(カタルーニャの日)」だった。スペインからの独立を求めて150万人がデモを行ったが、そこにはバルサのサンドロ・ロセイ会長の姿もあった。政党指導者も含め、デモ参加者の多くはスペインからの完全な分離独立を求めた。 これまでロセイは、クラブを独立運動に関係させることは避けてきた。しかし個人としてデモに参加したロセイは、バルサはこ
昨年からの躍進が続いているレバンテ。ELでもグループリーグ突破を確定させている。対するは、最強の名を欲しいままにしているバルセロナ。ホームにバルセロナを迎えるレバンテは、どうにかポイントを得たいところである。というわけで、レバンテの挑戦が始まる。 ■ブスケツを狙い撃ち レバンテのゲームプランは自陣に撤退し、カウンターを狙うものであった。バルデスまで襲いかかって、バルセロナにボールを持たせない守備をするのではない。相手にボールを持たせることを肯定する。そして、ボールを奪ってからのカウンターを狙うスタイルで試合に臨んだ。 形としては以下のようなものである。 論理を追っていく。バルセロナのポジションチェンジアタックに対応するには、枚数を多くし、マン・ツー・マン気味で相手に対応する必要がある。しかし、そうなれば、自分たちのポジションバランスを崩すことに繋がる。そうなれば、なかなか守備から攻撃に切り
トップチームで実利主義を色濃くし、カンテラにも同様のサッカーを求めるモリーニョ【Getty Images】 先日、レアル・マドリーに新たな内紛が発生した。カスティージャ(Bチーム)を率いるアルベルト・トリル監督がトップチームと同じシステムを用いていないことを、クラブ内で強権を握るジョゼ・モリーニョが公に批判したのだ。 上司の口撃を受けながらも沈黙を貫くトリルに対し、直後のリーグ戦ではカスティージャの選手たちがゴールをささげるシーンが話題となった。並行してモリーニョは、公式戦の前日にクラブの公式行事に参加することはできないと言い訳して、建設中のカンテラ寮の発表イベントに現れず、同イベントに出席したトリルとの接触を避けた。こうした状況を受け、フロレンティーノ・ペレス会長は早急に両者を和解させる必要があると焦りはじめたようだ。 トリルとの対立関係を際立たせたイベント欠席。そしてカリム・ベンゼ
決勝ゴールを決め、雄たけびをあげるモラタ。カンテラ出身のモラタは今後も出場機会を得ることはできるのか【Getty Images】 11月11日、豪雨の中行われたリーガ・エスパニョーラ第11節レバンテ対レアル・マドリー戦。1−1で迎えた84分、2週間と少し前に20歳の誕生日を迎えたばかりのカンテラーノ、アルバロ・モラタがヘッドでゴールネットを揺らした。 途中出場からわずか1分、ファーストタッチのプレーでトップチーム初ゴールを決めた背番号29は「バモース!」と雄たけびをあげながらベンチへと駆け寄り、同じくカンテラ出身のナチョ・ゴンサレスとアントニオ・アダンに飛びついた。彼の叫びはまるで、ここ数週間にわたり議論されてきたラ・ファブリカ(レアル・マドリーのカンテラの愛称)の存在意義を世界に向かって主張しているようだった。 ■トップチームとBチームの間の摩擦 ラ・ファブリカは何のために存在するのか
Goal.comでは今回より数回にわたって、リチャード・フィッツパトリック氏の著書『エル・クラシコ:バルセロナ対レアル・マドリー、サッカー界最大のライバル関係』より一部を抜粋した内容をお届けする。 レオ・メッシの身長は169cm。だがずっとその身長だったわけではない。13歳でアルゼンチンからバルセロナへ渡った時には140cmしかなく、同年齢の少年の平均をも大きく下回っていた。 メッシは少年時代に成長ホルモンが不足していると診断された。2千万人に一人の割合で発生する問題である。彼の妹のマリア・ソルは長身の女性であり、家系によるものではない。 3年から5年かけて毎日皮下注射を受けねばならないことも含めて、この症状の平均的な治療費は年間10万ポンドを超える。メッシの両親にとっては手の届かない金額だったが、彼は1998年にその治療を開始した。 当時父親は製鉄会社で働いており、母親は磁気コイルを製造
元スペイン代表MFのグティ氏が、古巣であるレアル・マドリードの下部組織について言及した。スペイン紙『アス』が報じている。 レアル・マドリードは現在、ブラジル代表DFマルセロとポルトガル代表DFファビオ・コエントランをけがで欠き、左サイドバックの人材不足に陥っている。24日に行われたチャンピオンズリーグのグループリーグ第3節でのドルトムント戦では、中盤が本職のガーナ代表MFマイケル・エッシェンが左サイドバックを務めた。グティ氏は、ジョゼ・モウリーニョ監督の選手起用による影響を憂慮している。 「モウリーニョの選択はリスペクトする。けれど下部組織出身の僕からすると、彼の選択は間違ったメッセージを発信してしまったと思う。チームに左サイドバックを任せられる選手がいなく、自分がトップチームを助けたいと思っている選手が下部組織にいる。しかし、トップチームはその選手を必要としていない。こういう状況を想像し
「このままの状態が続けばスペインフットボールは死に絶える。私は1年前、リーガ・エスパニョーラはあと10年の寿命だと予想したが、今は長くて5年と見ている」 先日、フットボールと経済の関係に詳しいバルセロナ大学経済経営学部ホセ・マリア・ガイ教授の発言が話題になった。 元エスパニョールの役員でもある教授は、ヨーロッパフットボールにおける5大リーグ(イングランド、ドイツ、スペイン、イタリア、フランス)の経済状況を多角的に分析した「スペインとヨーロッパフットボールの経済状況報告」を毎年発表している。この発言は、5回目を迎えた今回の発表の中で飛び出したものだ。 収益を伸ばしているのはバルサとレアルの2強だけ。 教授の発表によれば、ヨーロッパ全体が経済危機に苦しむ中、フットボールがもたらす収益は毎年4%の率で増え続けている。それ自体は良いことなのだが、問題はそれを上回るスピードで支出額が増え続けているこ
スペイン政府の文化スポーツ省が、サッカー法の制定に向けて動き始めていることが明らかとなった。スペイン『マルカ』が報じている。 同省はリーガエスパニョーラが抱える問題を解消するために、サッカーに特定した法の制定を目指している。これからスペインサッカー連盟(RFEF)、スペインプロリーグ機構(LFP)、スペインサッカー選手協会(AFE)、スペインサッカー監督協会(ANFE)、代理人、放映権を管轄する映像会社とテレビ局、さらにはファンとコンセンサスを取り、それぞれが抱える矛盾点や解決法を模索する方針だ。 同法が及ぶ範囲は多岐にわたる。UEFAのファイナンシャルフェアプレーに適応した人件費の上限設定、ラシンやマラガのケースにならった外国資本の規制が行われ、さらには他リーグへの若手選手流出を防ぐため、プロ契約の最低年齢が16歳から14歳まで引き下げられる見込みだ。また各クラブが個別に契約するテレビ放
15日に行われたリーガ・エスパニョーラ第4節のヘタフェ戦のDFカルレス・プジョル、19日に行われたチャンピオンズリーグ・グループリーグ第1節のスパルタク・モスクワ戦のDFジェラール・ピケと、スペイン代表のセンターバックを相次ぎ負傷で失ったバルセロナが、22日に行われた第5節のグラナダ戦ではブラジル代表DFアドリアーノの故障に見舞われた。 同試合に先発したアドリアーノだが、後半の途中で太ももの内転筋を痛め、73分でピッチを退いた。元々筋肉系のトラブルが多いアドリアーノは、バルセロナに加入した2010年夏以来、初めて公式戦で5試合連続スタメン入りしたうえ、その間にはブラジル代表として中国代表との国際親善試合にも出場しており、疲労蓄積が故障に繋がったとも見られている。とはいえ、幸いにもアドリアーノは軽傷で済んだ模様で、29日に行われる第6節のセビージャ戦には欠場が濃厚なものの、来月7日に行われる
「クリスティアーノ・ロナウドには何の問題もない」 彼を中心としたポルトガル人派閥と距離を置くスペイン人派閥の中心人物であるキャプテンのイケル・カシージャスが急きょそのような発言をしなければならなかったという事実は、C・ロナウドとレアル・マドリーの関係がよろしくないことを明白に示していた。これはもしかすると、C・ロナウドの退団を示す兆候かもしれない。 C・ロナウドが契約しているジョルジュ・メンデスは、現在サッカー界で最も影響力のある代理人の1人だ。「Gestifute」というマネジメント会社を経営している彼は、ヨーロッパ中に多数の契約選手を抱えている。中でもレアル・マドリーには契約選手が多く、彼がクラブから重要視されていることからその関係はさまざまな憶測をもたらしている。 メンデスはばかではない。スターダムに生きている選手とは違い、代理人は現実の世界を生きていることを彼はよく理解してい
(2012年9月13日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) ユーロ圏の危機で倒れた政府は1つだけではないが、これまで国民国家そのものの存続が問われたことはなかった。だが、スペインではそれが起きているように見える。今週、カタルーニャ州での分離独立熱の爆発が劇的に示した新展開だ。 9月11日、最大で150万人のカタルーニャ市民が「カタルーニャ、欧州の新たな国家」というスローガンを掲げてバルセロナの街頭に結集した。フランコ将軍の独裁体制が終わった後、高度に発達した地方統治システムの上に築かれた多民族国家スペインは今、分裂する恐れがある。 財政移転への不満が爆発 原因の一端はユーロ圏の危機にある。危機は容赦なく、スペインの財政的な取り決めの脆さを露見させた。この場合、比較的豊かなカタルーニャ州の市民は、年間経済生産の9%をマドリードの中央政府に差し出さねばならないが、自分たちの債務や給料の支払い義務
みなさん、こんにちは、本日も元気に更新いたします。代表期間中で、明日はイラク戦がありますが、「まぁ勝つだろ」くらいの気楽さで最終予選を見てる状態でございます。今の日本代表、えれー強いし、グループ首位だし、他が勝手に自滅してくれてるし。 というわけで、本日は、ちと趣向を変えて、世界のサッカーリーグの順位と年俸総額の相関性を見ていきたいと思います。最近は、そんな事やって数字遊びしてます。代表期間だしね。 ちと、最近、気になった記事を紹介しておきますが、 【イングランド】なぜリバプールの成績はここまで悲惨なのか イングランド】マンチェスター・シティは金だけでなく頭を使った スポルティーバに、僕が本もよく読んでるサイモン・クーパーのコラムが載ってます。これ、結構面白い記事なんで、一読してみてください。 それで、なんですが、サイモン・クーパーの著書、『サッカーノミクス』(邦訳『「ジャパン」はなぜ負け
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